古巣の女性議員らによる“小池評” 「猪口邦子」「山東昭子」語る

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「勝負師」「ケンカ上手」などと持て囃されるような人物は、とかく毀誉褒貶が激しいもの。昨夏、勝機と見るや国政を放り投げ、なおも「劇場支配人」として居座る小池百合子都知事(65)について、古巣の女性議員らに尋ねてみた。

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「ともかく短期決戦に強い。類稀なる集中力を持ち合わせていますね」

 とは、第3次小泉改造内閣で一緒だった猪口邦子参院議員である。

「私は少子化担当相で、小池さんは引き続き環境相兼沖縄・北方担当相。その大切な時期、彼女は肺炎を患ってしまい、心配していると私のいる大臣室に電話がかかってきました」

 何ごとかと思えば、

「小池さんは『寝ながら色々考えているの。クールビズといっても誰も知らないから、表参道でファッションショーをやろうと思う。猪口さんもご主人と一緒に出てよ』という。結局夫婦で出て、イベントも大成功しました。逆境や弱り目を逆手にとって、その先を考える突破力があるのです」

 もっともこれは、

「政治学者としての私の分析であって、党の広報本部長代理という当事者の立場からは、今回の小池さんの動きには困っています」

 というのだ。

だらしない男たち

 では、いかに困った存在であるのか、女性で初めて党の派閥領袖を務めた山東昭子参院議員に引き継いでもらおう。

「無責任というのか、ともかく想像を絶する方です」

 そう呆れながら、心中を分析する。

「あれだけの支持を得た都知事選は一体何だったのか。期待に応えるどころか場当たり的、全方位的ですべてが中途半端です。一方でメディアの使い方には長けていて、世間を『次は何が出てくるのだろう』と上手に盛り上げる。政策というより、いかに自分を目立たせるか。その見せ方は天才的だと思います」

 幼少時から芸能界に身を置いてきたベテランをして、かように驚嘆せしめる女帝。山東議員は続けて、

「これまでの議員生活の中で『いろいろ見返してやりたい』という思いがあって、以前からこういう展開を考えていたのだと思います。早くも2月から『希望』という党名の登録の出願を行っていたと聞きますし、それに振り回された若狭さんなどは、すっかりピエロになっちゃいました」

 さらに、こう明かす。

「自民党の中には『安倍さんは“一強”と言われてもそれだけの実績を挙げている。小池さんは何もないのに独裁者のようだ』という意見があり、男性議員の中には小池さんを『女ヒトラー』なんて呼ぶ人もいます。それにしても、前原さんにしろ細野さんにしろ、党を捨ててまでその彼女の軍門に下るとは、だらしない男の見本ではないですか」

 野望にかしずくダメ男たちというわけだ。

週刊新潮 2017年10月12日神無月増大号掲載

特集「小池百合子の希望・横暴・票泥棒」より

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