山尾志桜里議員を擁護 小林よしのり氏に「ブーメラン」

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 7日発売の「週刊文春」が、山尾志桜里議員と男性弁護士のダブル不倫疑惑を報じた。山尾議員は同日離党届を提出。その後の会見で「大変ご迷惑をかけた」と謝罪し、男性弁護士とは「男女の関係はない」と断言したものの、報道陣からの質疑には応じることなく、会見をあとにした。

 山尾議員は、2016年3月、政治資金収支報告書に1年間で地球5週分のガソリン代を記入していたことが発覚。「元秘書が関与している」と説明し、元秘書への法的措置を検討するとしたが、甘利明元経済再生担当相の元秘書による金銭授受問題を「秘書の責任は本人の責任」と 徹底追及していた山尾議員だけに、「ブーメラン」と評されていた。

 そして、山尾議員には、今回の不倫報道により、さらに2種類のブーメランが返ってきたことになる。

 ひとつ目は、「他人の不倫を糾弾していたくせに何だ」というブーメラン。山尾議員は、昨年不倫問題で議員辞職した宮崎謙介元衆院議員の不倫が報じられた際、「無責任」「気が緩んでいる」と痛烈に批判していたのである。

 ふたつ目は、「説明責任とか言っていたのに質問を受けないって何だ」というブーメラン。常日頃、「疑惑を報道された側に説明責任がある」と国会で言い放ってきた山尾議員だが、自身の疑惑について、説明責任を果たすつもりはないのだろうか。

 山尾議員に限らず、民進党では「ブーメラン」の使い手と揶揄される人が多い。その影響か、それとも呪いか、彼らのシンパにもまた「ブーメラン」といった批判が寄せられている。

 たとえば漫画家の小林よしのり氏。山尾氏について、最近のブログで「山尾議員の会見を見た。実に見事だ。やはりモノが違う。裏を勘繰って皮肉に見る奴は多いだろう。だが評価すべきは『公』の場の言葉だ。『私』の部分で何があろうと、『公』の言葉がしっかりしていて、『公』の仕事で実績を出す。それさえ実行できれば、必ず世の評価はひっくり返る。(2017年9月7日)」「山尾志桜里議員を守ることは、民主主義を守る戦いだ。(中略)民進党は、山尾議員の『能力』を評価できず、民主主義に不必要な『不倫の有無』だけで、山尾氏を離党にまで追い込んだ。(2017年9月8日)」と擁護をしている。

 これはこれで見識なのだが、問題は小林氏の過去の発言。宮崎議員の時は、同じく自身のブログで「これが辞職しないのなら、自民党は合コン政党だと宣言したも同然だ。(2016年2月11日)」「育休不倫の宮崎謙介議員の記者会見、議員辞職はせめてもの決断でした。(2016年2月12日)」「公的には『育休』政策の神輿に乗り、私的には妻の危うい『出産』という重大事を抱えていながら、すべてを忘れて、性欲の奴隷になってしまえるその脳みそと人情の空っぽさ!(2016年2月12日)」という調子。

 もちろん、「山尾は優秀だが、宮崎はボンクラ」という前提に立てば矛盾がないとも言える。小林氏が言うように、そこまで優秀なら、きっと山尾議員は這い上がってくることだろう。さて、未来はいかに。

デイリー新潮編集部

2017年9月15日掲載

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