牛と伝統空手を倒した「大山倍達」 妻子を残して山籠もり

スポーツ週刊新潮 2016年8月23日号別冊「輝ける20世紀」探訪掲載

 梶原一騎原作の「空手バカ一代」は、昭和46年(1971)に「週刊少年マガジン」誌で連載が開始されるや、未曾有の空手ブームを巻き起こした伝説の作品である。この漫画のモデルとなり、一躍、時代の寵児となったのが、「ゴッドハンド」の異名を持つ大山倍達(ますたつ)。牛をも倒す格闘家が率いる極真会館は、世界123カ国に門弟1200万人を数えるまでに成長した。

 だが、その道のりはむろん平坦ではない。大山もまた戦後のドサクサから立ち上がろうともがいていた。平成6年(1994)に肺がんで70年の生涯を閉じた大山は、大正12年(1923)、日本統治下の朝鮮半島で生まれた。

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