65万票獲得も… 兵庫県知事選に出馬「勝谷誠彦」敗戦の弁

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 東京都議選の投開票日と同じ7月2日、兵庫県では県知事選が行われていた。5期目を狙う現職の井戸敏三氏(71)にコラムニストの勝谷誠彦氏(56)がどこまで迫れるかが注目された。

「いや、ホントにゴメン。大差で負けちゃったよ」

 とは敗軍の将、勝谷氏。

 結果は井戸氏94万4544票、勝谷氏64万6967票、津川知久氏14万8961票、中川暢三氏10万2919票と続く。確かに30万票の大差ではあるが、65万票近くを獲得。衆議院小選挙区で最多得票の小泉進次郎氏すら17万票弱である。

「出身地とはいえ、地盤も組織票もないのに、自費で550万県民を相手に、ここまでやるとは敵陣営も思ってなかったみたい」(同)

 しかし、亡き母上からの「役者と政治家と教祖にはなるな」との遺言を破ってまで出馬したのはなぜか。

「え、ヒマだったんだよ。テレビのレギュラーも終わって連載もなく、毎日が日曜日で、このままではボケるなと思ったら……」(同)

 おいおい! しかし、関西では「カツヤマサヒコSHOW」(サンテレビ)なる冠番組もこの3月まで持っていて、知名度は確かだ。

「イメージアップを図ろうとして白髪を茶髪に、グラサンを透明に、服装もスーツに変えたら、誰だかわからなくなっちゃった」(同)

 最大の武器?であった毒舌も穏やかなものに……。

「丁寧にしたんだよ。でもそれを逆手に取られたのが投票日前日の夜。三宮で最後の演説を済ませ、握手に入った時、耳元で囁くオッサンがいてね。“部落についてはどう思うんや”と。『大切ですよ。でもまだ不勉強なので、これから考えていきます』と答えると、“このヒトは部落問題について何も勉強してへん!”と叫び始めた。まだどことは言わないが、やられたね」(同)

 在阪政治部記者は言う。

「告示時点の調査では互角でしたが、自民、民進、公明、社民の県組織が支援する現職陣営が本気に。30万の票差は、兵庫県の公明票の数と一致するんですよね」

 辛口コラムニストに戻った勝谷氏、早速『64万人の魂 兵庫県知事選記』(西日本出版)出版を急いでいる。

週刊新潮 2017年7月20日文月増大号掲載

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