公用車で保育園 「金子恵美」をかばう総務省の二転三転

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■後出し弁明

 実は先の総務省への取材の後、同省の別の担当者から本誌に、“後出し弁明”の電話がかかってきた。

「公用車で保育園に送った日は、(保育園がある)衆議院第二議員会館での公務があった。つまり、金子政務官は、公務として公用車を使ったことになるため、なんの問題もありません」(総務省大臣官房担当者)

 しかしそれは逆に、議員会館での公務がなければ、問題だということ。金子氏は本誌の「会館に寄らずに保育園で降ろし、そのまま総務省に行っていますね」との問いに、「総務省に行きますね」と認めている。

 その点を担当者に問うと、

「あ、そうですか……ちょっとそこは、確認します」

 と言ったが、その後、連絡は途絶えてしまった。

 しかも、見解はさらに混迷していく。その後に電話をかけてきた、常に彼女に同行している総務省秘書官の弁。

「公務先への道中に家族を乗せることは、ほぼほぼやっていませんから」

 と、事実関係そのものを否定してきたのだ。

■申し訳ないとしか…

 そして今回、改めて総務省に見解を聞くと、

「そもそも、運用上問題ないという認識です」

 しかし、

「見解が担当によって変わったことは、申し訳ありませんとしか言えません」(同)

 金子政務官を守るため、総務省が見解を二転三転させた態度にこそ、問題の本質が潜んではいまいか。

 さらに、総務省の見解通りだとすると、公務先への経路上であれば、誰でも乗降できる可能性も出てくるが、

「そういうことになります。ただ、公務のみでの使用を、周知していきたい」(同)

 霞が関関係者が嘆く。

「ここまで見解がコロコロ変わる役所は聞いたことがありません。指摘を受けたからといって、“公用車の使用は公務に限る”という内規の拡大解釈を続けたら、公務先を遠方に設定し、家族揃って公用車で旅行する場合も“運用上問題なし”となりかねない」

 一政務官の“無理”を通すため、“道理”を引っ込めたわけだ。

特集「イクメン夫は何をしている? 美人代議士『金子恵美』総務政務官が公用車で保育園」より

週刊新潮 2017年7月6日号掲載

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