加計学園“安倍総理のご意向”文書を告発、前川前次官が抱く安倍官邸への恨み

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■「文書は本物」

 恨みを晴らすべく、白日の下に晒された“総理のご意向”文書。しかし、菅義偉官房長官は、「怪文書みたいな文書じゃないか」と切り捨て、安倍総理は無視を決め込んでいる。

 だが、文書の1枚に名前が登場する日本獣医師会顧問の北村直人元衆院議員は、

「あそこに書かれているのは、昨秋、私が文科省の専門教育課の職員に伝えている内容です」

 と明かす。

 その中身を見ると、例えば、石破茂前国家戦略担当相が〈私が総務会の場で持ち出すことはやぶさかでない〉と発言したことや、後任の山本幸三現担当相による〈4条件がきちんと守られるようウォッチする〉などの発言が記されている。

「当時、私が加計学園の問題を国家戦略特区諮問会議だけでなく、自民党の総務会でも議論すべきではないかと相談したところ、石破さんからそのような回答を得ました。また、山本さんには、既存の大学では対応できない新たな構想を持つなど獣医学部新設のための4条件を必ず守って欲しいと注文を付けた。結局、骨抜きにされ、加計学園の獣医学部ができるわけですが、私が文科省の職員に伝えていたやりとりは正確に書かれている。だから、文書は文科省で作成された本物だと思わざるを得ません」(同)

 さて、前川前次官に取材を申し込んだものの、何の回答もなし。

 もしかすると、安倍総理は政権発足以来最大の窮地に立たされかねなかった。しかし、告発者である前川前次官の下半身のスキャンダルを暴くという防衛策を講じたために、不発弾として処理できそうなのである。

特集「加計学園疑惑の場外乱闘! 安倍官邸が暴露した『文書リーク官僚』の風俗通い」より

週刊新潮 2017年6月1日号掲載

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