小池都知事、ダンマリを決め込む「築地」の鬼門

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 千客万来を旨とする「小池劇場」にとって、この連休は絶好の稼ぎ時。ここぞとばかりに、小池百合子都知事は都内の繁華街に繰り出した。告示まであと1カ月強となった都議選に向け、初の街頭演説を行ったのである。相も変わらず都民ファーストを気取る都知事だったが、いつもの決め台詞は口にせず。何故かダンマリを決め込んでいたという。

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都合の悪いことは言いません

 黄金週間の後半、5月4日から始まった「小池劇場」のドサ回り。翌5日と2日間で都内7カ所を回ったが、共演者を見るとおかしなことに気づく。座長たる知事の傍らには、都議選における公明党の立候補予定者が常に立っていたのだ。

 都政担当記者が解説する。

「都議選で公明は自民との連携を解消し『小池新党』に協力する。それに感謝する意を示したのでしょう」

 実際、知事は演説で、

「公明党には圧倒的な勝利をして欲しい」

 と繰り返し、“公明ファースト”を高らかに宣言した。

 けれど、劇場に座らされた有権者からすれば、座長が誰と共演するかより、課題山積の都政について否が応でも聞きたいところ。

「政策的な話では、2020年の東京五輪・パラリンピックを引き合いに、“街の段差を取り除く”と言っていましてね。教育格差、公明党と実現した私立高校の実質無償化の実績を強調していました」(先の記者)

 よっ、コイケヤ!と拍手喝采していたのは、動員されたと思しき宗教団体の支援者ばかり。都知事人気を不動のモノにした「豊洲移転延期」については、

「演説の最後に“総点検している最中でございます”と触れる程度で、十数秒喋るに止まったのです」(同)

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