「静岡県警刑事部長」自殺、理由は不倫だった

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遺体が見つかった山中の現場

 今では警察官による不祥事もさほど珍しくはないが、今回のような失踪騒動は前代未聞と言うほかあるまい。事件を捜査する刑事たちの指揮官たる、刑事部長自らが行方不明となり、大がかりな捜索のすえに遺体で発見。自殺と見られているが、なぜ、死を選択したのか。そこには、ドラマ顔負けの隠された理由があった。

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 静岡県警本部のナンバー3、伊藤博文刑事部長(58)の失踪が明るみに出たのは、行方不明から2日が経った4月12日。県警本部で行われた、時期外れの人事異動発表でのことだった。

 県警担当記者によれば、

「発表内容は、伊藤刑事部長が10日の夜から携帯電話や財布も持たずに家を出たまま、行方が分からなくなっている、そのため、代理の者をあてるというものでした。家を出る前に酒を飲んで奥さんと口論になっていたということでしたが、暴力団対策に力を注いでいたので、事件性も視野に、各社、ざわついたのです」

 警察は、発表前日の段階で、すでに刑事部長の家族から連絡を受け、60人態勢で大がかりな捜索を行っていた。丸一日掛けても見つからないため、大方、黙ってはいられないとでも考え、発表したのだろう。

 もっとも、発見までにのべ150人が捜索に当たったというものの、

「発見者はタケノコ採りに来ていた一般人です。失踪から3日目、刑事部長の自宅から、直線距離にして2キロほど離れた山中の斜面で、倒れている刑事部長の遺体を見つけました。首には紐を巻いた跡があり、目立った外傷はなかったそうです」(同)

 警察は、遺体発見の翌日になると、大規模な捜索とは裏腹に、「自殺の可能性が高い」と早々に発表。遺書もなければ、自殺の動機もはっきりしない段階だというのに、幕引きを急ぐかのようだ。そのワケを捜査関係者が言う。

「実は、刑事部長の不倫が理由だからです。失踪翌日、奥さんが警察に連絡をして幹部が自宅を訪ねた際に、奥さんから伝えられています。失踪当日は、そのことで口論になり、刑事部長が“死んでやる”と言い残し、紐を持って家を飛び出した」

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