NZで“ピザ論争” 首相のトッピングに「そんな人間に任せられない」

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 南洋の島国ニュージーランドが今、“ピザ論争”に熱くゆれている。

 きっかけは、〈昨晩は、家族のために夕食を作ったよ〉と、ビル・イングリッシュ首相(55)がフェイスブックへ投稿した写真。4月3日深夜のことだった。

「一見変哲のないピザの写真でしたが、問題は、スパゲティーにパイナップルというトッピングです。『そんなマネをする人間に首相は任せられない』と、批判が巻き起こったのです」

 と話すのは、同国の事情に詳しい旅行ライター。

「ニュージーランドは英国文化圏の国ですから、食には淡白で夕食をピザで済ませることも日常です。しかし、伝統とか定番にこだわるのも英国流で、その一線を越えてしまったのです」

 同首相のフェイスブックのコメント欄には、かのピザを〈プリティ〉だとかばう人々と〈残念〉だと否定的な人々の意見が、今もさかんに飛び交っている。

「6日には、ピザの本家イタリアの在NZ大使館もこの論争に参戦しています」

 そう解説するのはある全国紙の国際部デスク。

「公式ツイッターに〈首相のピザへ逆襲〉と、当地のパブロワという伝統的なケーキ菓子の写真を載せたのですが、フルーツの代わりにサラミを乗せてあるという痛烈なユーモアでした」

 同国では昨年末、都会派で人気の高かったジョン・キー前首相が突如退任。あとを受けたのが、南部の農家出身と対照的なイングリッシュ氏だった。

「そのため、何かと揶揄されがちな人物。しかし、9月には総選挙を控えていますから、些事と捨ててはおけないはずですよ」(同)

 その昔、日本には“冷めたピザ”と呼ばれた首相もおりましたが……。

週刊新潮 2017年4月20日号掲載

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