国会で取り上げられた「朝日新聞」押し紙 新聞各紙は報じず

社会週刊新潮 2017年4月13日号掲載

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紙の闇

 天網恢恢疎にして漏らさず。これまで大新聞が頑として認めてこなかった「押し紙」問題が、ついに国会で取り上げられるに至った。とりわけ、詳細な数字とともに実態を論(あげつら)われたのが朝日新聞である。これに一体、どう応えるのか。

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 新聞社が部数水増しのため、販売店に買い取りを押し付ける新聞が「押し紙」。その存在は公然の秘密とされ、各社とも従来「残紙」「予備紙」といった言い回しを用いてきた。が、3月30日、衆議院消費者問題特別委員会で質疑に立った共産党の清水忠史代議士は、

〈昨年3月24日に公正取引委員会は、朝日新聞社に対して独占禁止法違反に繋がる恐れがあるとして、違法行為の未然防止を図る観点から注意を行なっております。しかし、その後も押し紙問題は解決しておりません〉

 そう切り出し、現状を詳らかにしていった。

「清水議員は、その前日に判決の出た『佐賀新聞押し紙訴訟』に言及。同社が販売店の注文数に2割上乗せした部数を供給している実態を公にしました。また読売の販売店では残紙が混入し、前日の新聞が誤って届けられる事例があったこと、さらに毎日が現在、販売店との間で2件の訴訟を抱えている事実など、次々明かしたのです」(政治部記者)

 瞠目すべきは、朝日についての“暴露”であった。

〈私が直接伺った朝日の販売店は、読者数が約2000人に対し、予備紙が700部。読者のいない新聞が。これ3割以上ゴミになっているんですよ〉

 生々しい数字を上げて迫り、答弁に立った公正取引委員会の幹部から、

〈被害を申告したいという方々(販売所)と必要に応じて面談するなど、丁寧にお話を聞くところとしている〉

 との言質を引き出したのだった。ちなみに、こうしたやり取りは新聞各紙では一切報じられていない。

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