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内部文書入手! あまりにややこしい代理店の「カタカナ肩書」を読む

課長→部長→取締役→常務→専務→社長→会長という出世コースは今は昔

■カタカナ肩書が長すぎる

 広告代理店やテレビ局、あるいはIT関連や外資系企業などの社員と名刺交換をして、戸惑った経験はないだろうか。相手の所属先が「営業部」「宣伝部」、肩書が「部長」「課長」といった馴染みのあるものである場合は問題ない。

 相手がどういう仕事をしていて、どのくらい偉いのか(または偉くないのか)が、大よそ理解できるからだ。

 ところが、最近は偉いのか、何をやっているのか、よくわからないカタカナの肩書が多い。しかもそれがやたらと長い。

 先に挙げた企業は、そういう「よくわからない」肩書が名刺に書かれている確率が高い企業だ。かといって、「あなたはどのくらいの地位ですか」などと相手に聞くこともできない。

 しかも厄介なことに、こうした企業では年齢や見た目から、地位を推察するのがまた難しい。

 現代日本のさまざまな肩書を研究、解説した『出世と肩書』(藤澤志穂子・著)によれば、某大手広告代理店では、自分で名刺に書く肩書を一定の範囲内から選べる制度がある、という。著者の藤澤氏は独自に入手した内部資料をもとに、大手広告代理店で多様されているカタカナの肩書を読み解いている(以下、『出世と肩書』から抜粋、引用)。

 まず役員クラスのうち、局長級では経営陣を意味する「マネージング・○○○・ディレクター」という表記が一般的。この○○○の部分に、仕事内容を意味する横文字を入れることになっている。「アカウント」「クリエーティブ」「コミュニケーション」「プランニング」「マーケティング」「リサーチ」「コンサルティング」「メディア」等々。これもまたわかりにくいが、とりあえずこの代理店では「マネージング・○○○・ディレクター」は、「相当偉い」と思っておいたほうがいい。テレビ局の「ディレクター」とはかなり内部での地位が異なるというわけだ。

■エグゼクティブよりマネージング?

 局長の下の局長補あるいは局次長の場合は、「エグゼクティブ・○○○・ディレクター」で、○○○には上の「アカウント」等が入ることになる。「エグゼクティブ」のほうが「マネージング」よりも偉いような印象もあるので要注意だろう。

 続いて部長クラスの場合は「○○○・ディレクター」、課長クラスは「シニア・○○○・マネージャー」となる。

 これ以下は、さらに肩書が多様になる。

 係長・主任クラスとしては、「アカウント・マネージャー」「チーフ・アカウント・エグゼクティブ」「チーフ・プランナー」「リサーチ・マネージャー」「チーフ・メディア・プランナー」等々。

「チーフ・アカウント・エグゼクティブ」が係長クラスで、「エグゼクティブ・アカウント・ディレクター」は局次長クラスだなどということは、部外者にはさっぱりわからない。

 さらにこの大手広告代理店では、ヒラ社員が「アカウント・エグゼクティブ」という肩書を名乗ることもあるというからややこしいことこのうえない。しかも、これはあくまでもこの代理店のローカル・ルールであって、別の会社では別の序列が存在する可能性があるのだ。

 もちろん、肩書は社内で決めることなので外部がどうこう言う筋合いの話ではないのだろうが、ここまでわかりにくいと、何となく「目くらまし」のためではないかと勘繰りたくなってしまうのである。

デイリー新潮編集部

  • 2017年4月3日 掲載
  • ※この記事の内容は掲載当時のものです

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