サッカーW杯予選、注目は本田ら「BIG4」のベンチプレー

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生き残るのは誰?

 いよいよサッカーW杯アジア最終予選の後半戦が始まる。24日はアウェーでUAE、28日はホームでタイと戦う。

「今回は、“BIG4”に注目していただきたい」

 と大手紙サッカー担当記者が語る。

 ここで言う“BIG4”とは、2010年南アフリカ大会以来チームの中核を担っている、そしてサッカー通でなくても知っている、岡崎慎司(30)、長友佑都(30)、長谷部誠(33)、本田圭佑(30)の4名だ。

「ただし、ピッチ上の動きに注目するのではありません。どのポジションも若手の成長が著しい上、各々が所属チームで活躍できていない。BIG4とはいえ、代表でレギュラー獲得も覚束ない状況なのです」

 と先の記者が解説する。

「ましてW杯ロシア大会本戦は1年3カ月も先のこと。ハリルホジッチ監督は、その時点で彼らが戦力たりうるなんて考えていません。監督が考えているのは、この1年をかけて“世代交代”を完了させることなのです」

 本戦はもちろん、今戦っている予選でも戦力として期待していない。では、一体なぜ彼らを招集したのか。

「W杯という修羅場は、最高の戦力だけ集めれば勝ち抜けるというものではない。チームが危機に陥ったときに“精神的支柱”となる存在が不可欠なのです。監督は、あえて彼らをベンチに座らせることで、ピッチにどのように影響を与えるかを観察し、“支柱力”を見極めようとしているのです」

 つまり、プレーではなく、“ベンチの座り方”が試されるというのだ。

「過去2大会で主将を務めた長谷部は、直前に膝を痛め離脱を余儀なくされましたが、ハリル監督の覚えめでたく既に内定済み。残る“支柱枠”は1~2枠といったところでしょうか」

 絶対に負けられない戦い──それはピッチ上だけでなくベンチ内にもあるのだ。

週刊新潮 2017年3月30日号掲載

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