「清水富美加」出家の全経緯 “奴隷契約”“教義に反する映画出演”の真相は

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“奴隷契約”

 2月1日、幸福側の代理人弁護士から内容証明が届く。そこには大要、こうあった。

〈契約を2月20日で終わらせたい。月5万円、連続で31日も働かせるような劣悪な労働環境に置いたこと、本人が嫌がる水着の仕事や教義に反する映画出演をさせたのは問題である〉

 2月12日に幸福側が会見で明かした内容に一致するものだが、これについて先の関係者はこう話す。

「月5万円については、彼女がまだまだ駆け出しのころ、仮面ライダーに出演していた際の話で、それはどんなタレントさんでも同じです。随分前から彼女に車をつけているし、世田谷のマンションの家賃込みで年に1000万円以上、他に脱毛エステ代や飲食費などはすべて会社が負担している。嫌な仕事を無理やりというのも、きっちり彼女の意思を確認してやってきたようだから、そうしたことはなかったはずです」

 いわゆる奴隷契約と名指しされたものとは乖離があることについて幸福の科学グループ広報局に聞くと、

「解約後も本名の使用すら許さない契約内容や、病気でも医師の診断書すら疑って仕事を強要するかのような事務所側の奴隷的支配体制を指す」

 と回答したのだった。

 今度は事務所に尋ねると、

「当初から本名の使用を禁じるという契約は存在しません。あくまでも本名以外の芸名の使用に関して協議を要するという条項が付されている。したがって、先方の主張は事実に反します」

ロケの合間のある振舞

 ちなみに〈教義に反する映画出演〉とは、ヒロインを演じる今夏公開の「東京喰種」で、人肉を口にする場面を演じたことを指す。しかしながら、関係者への取材を進めると、本人は撮影そのものや映画のプロモーションに関しても、非常に前向きな言動であったということで一貫している。例えば、制作スタッフのひとりによれば、イミテーションの腕の切れ端を持ってふざけるなど、撮影を楽しんでいる様子がロケの合間に目撃されていたという。

 これについての幸福の科学側の見解はこうだ。

「仕事を断ると“干される”という恐怖のもとで、良心や思想信条にかなわない仕事をせざるを得ず、体調を崩してしまったと伺っております」

 もっともこの内容証明と相前後し、清水は事務所の車を使わなくなり、「親よりも親みたい」と懐いていたはずのマネージャーからの電話やメールにも反応しなくなってしまった。

「差し当たって撮影中の映画とレギュラーの『にじいろジーン』以外は受けない。したがって、8日に予定されていた映画『暗黒女子』のPRやインタビューもやることはできないと通知されてしまいました」(先の関係者)

 その仕事を飛ばすと大変な損害が生じる旨を弁護士を通じて伝えるも、戻ってきたのは女優の病名が記された診断書で、こうあった。

〈今後6カ月の自宅療養、通院治療を要す〉

違約金は…

 ここで、ある芸能プロ幹部はこんな告白をする。

「去年の暮れぐらいに、清水と事務所との間で話し合いが持たれたんです。その際に、“このままのレベルの女優でとどまるか、もっと高いところを目指すか、そろそろ覚悟を決めなきゃね”と伝えたら、彼女は“どうせやるならトップを目指したい。私、事務所を今の場所からもっと大きなビルに移転させることができるくらい頑張ります”と元気に話していたと。それなのにねえ」

 いまとなっては新進女優の声が虚空に響くばかりだ。

 2本のCMとおシャカになるのが確実な撮影中の映画。その違約金については、

「億を下らない額になりますが、教団側は違約金などが発生した場合には対応する意向を示していると聞いています」(同)

週刊新潮 2017年2月23日号掲載

特集「素朴な疑問は『幸福の科学』信者1200万人なのになぜ落選? 勝手に出家『清水富美加』が不幸にした人」より

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