大田泰示と斎藤佑樹 この期間だけ見出しを飾る“キャンプだけ男”

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斎藤佑樹

 スポーツ紙を年間通して購読している方はご存知だろう。例年、このキャンプ期間中だけ見出しを飾る“キャンプだけ男”たちの存在を。

 その筆頭格というべき投打のご両人が、斎藤佑樹(28)と大田泰示(26)。やはり今冬も紙面を賑わせてくれている。

「大谷翔平を取材しようと、各社とも複数の記者を日本ハムのキャンプ地、アリゾナに派遣したのですが……」

 と語る大手紙デスクは、

「その大谷が故障してしまったので、余計にこの二人のしょうもない記事が増えてしまいました」

 と頭を掻く。

 2008年ドラフト1位で巨人に入団した大田は、松井秀喜が付けていた背番号“55”を託され、“四番候補”と期待された。身長188センチの恵まれた体格と図抜けた身体能力が売り物で、ラグビー日本代表監督に転身を打診されたこともあったが、肝心の野球はパッとせず。そしてこのオフ、遂に日ハムにトレードに出されてしまったのだが、

「彼の打撃練習を見たメジャーのスカウトが“凄いパワーだ。なぜ日本で結果が出ていないのか、不思議だ”と首を捻ったとか。たしかに、彼は“フリーバッティング”だけは超一流なのですが……」

 と先のデスクは苦笑する。

「栗山監督も大田を絶賛しています。週刊誌の対談で、“ポスト大谷翔平”を問われて彼の名前を挙げていました。リップサービスもあるとはいえ、もし大田がモノになれば自分の評価も上がるわけで、期待していることには違いありません」

 この対談で監督は、投手として斎藤の名前も挙げている。早実高時代に“ハンカチ王子”旋風を巻き起こした彼もまた“キャンプだけ男”の代表格だ。

「9日の紅白戦で好投し、栗山監督は“開幕ローテーション入りもありうる”と。まあ、これも多分にリップサービスですけどね」(同)

 今季の斎藤は、背番号“18”を返上し、高校時代の“1”で再起を誓う。

「プライドを捨て、投球フォームも高校時代のものに戻そうとしています。その効果か、ストレートは速くなったみたいです」(同)

 ついでに“キャンプだけ男”という不名誉な称号も返上できればいいのだが。

週刊新潮 2017年2月23日号掲載

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