セクハラ野次「塩村都議」の衆院選出馬に“待った” 父親の過去が問題に

政治週刊新潮 2017年2月16日梅見月増大号掲載

塩村文夏都議

 国会議員の場合、身内の不祥事も世間から指弾されることがある。例えば、故・中西啓介元防衛庁長官は、長男が大麻所持で逮捕され、議員辞職した。都議会のセクハラ野次問題で一躍有名になり、次の衆院選挙への出馬を目指している塩村文夏(あやか)都議(38)も、父親の過去が問題にされていた。

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 2年半前に起きたセクハラ問題。本会議で質問中の塩村都議に「早く結婚した方がいいんじゃないか」、「(子どもが)産めないのか」と野次を飛ばすなんて、自民党の都議会議員は次元が低いと思ったものである。

 もっとも、彼女が注目されたのは、元グラビアアイドルで、明石家さんまが司会を務める「恋のから騒ぎ」に出演していたという経歴にもあった。

 民進党は、そんな彼女を広島3区から出馬させようとしている。民進党関係者が言う。

「塩村さんは、福山市の出身です。福山は広島7区ですが、彼女には知名度も発信力もある。森本真治県連代表(参院議員)も彼女を3区の支部長に推している。ただ、候補者として彼女の名前が報じられたのは昨年4月。なのに、未だ支部長に任命されていません。実を言うと、地元や同僚都議の一部から、父親の過去のことで反対意見が出ているからなんです。党本部も彼女にそれを伝えています」

■2億円の損害賠償金

 事情を語るのは、地元の政界関係者。

「数年前に亡くなった彼女の父親は、福山で産廃処理会社を経営していて、随意契約で市の汚土収集運搬を請け負っていました。ところが30年程前、共産党が年々汚土の運搬量が増え、市が父親の会社とだけ随意契約していることを議会で問題視したのです」

 実際は、父親の会社は市の職員を脅し、仕事を取っていた。しかも、建設残土を汚土と偽って運搬し、不法に支払いを受けていたというのである。

「彼は市長室で当時の市長や助役を怒鳴りつけ、引き続き自分の会社に委託するという念書を書かせたのです。1999年、強要罪で有罪判決が確定しました。また、共産党の市議は、福山市に損害を与えたとして、元市長ら市の幹部5名と、父親及び会社を相手に行政訴訟を起こし、10年程前に原告勝利が確定しています。元市長や父親らは、遅延損害金を含め、約2億円の損害賠償金の支払いを命じられています」(同)

 問題はまだある。

「元市長は、自己破産し免責が決定。元助役とその相続人からも1億円以上回収した。しかし、塩村の父親及び会社については、07年の時点で強制執行したものの、回収できていません」(同)

 ある福山市議によれば、

「塩村さんの父親は、こっちでは悪名高いですよ。彼女がテレビでゲラゲラ笑っていると、『何だこの人は』という気持ちになります」

 彼女は昨年出版した著書の中で、父母は離婚、父親が事件を起こした、彼とは中学を卒業後ほとんど会っていない、といった事情を明かしている。

 当の塩村都議は言う。

「事件の細かい話は、ほとんど知りません。(父親の過去が原因で)反対意見があるなんて初めて知りました。2億円という金額も今聞きました。ご迷惑をおかけしたことについては、本当に申し訳なく思っています。立候補についてはノーコメントですが、うーん、議員として仕事をすることで返していくしかないですね」

 立候補してからオヤジの賠償金はどうなったと言われる前に、ご自分で身辺調査をすることをお勧めする。

ワイド特集「女という商売」より