3月12日、西宮市で行われた百田尚樹氏の新刊『カエルの楽園』の発売記念サイン会に対して、「サイン会を爆破する」という脅迫電話がかかってきた。結局、不審物は発見されなかったので、悪質ないたずらだったようだが、明らかな言論弾圧行為だ。ところがこの事件を大きく扱う新聞は少なく、報道された場合でも書名には一切触れられていない。
そのような弾圧行為にもかかわらず『カエルの楽園』は発売直後から各書店で1位を獲得し、14万部突破のベストセラーになっている。現在の日本を取り巻く安全保障環境を戯画化したような内容は、ネットを中心に大きな話題を呼び、「子どもに読ませたい」「もう息子に読ませました」といった感想もSNS等で広がっている。...
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「自衛隊は要らない」という「9条信者」が忌み嫌う『カエルの楽園』
■自衛隊は違憲だ
5月3日の憲法記念日に合わせて、新聞やテレビなどでは憲法9条や改憲に関する話題が多く扱われた。NHKの「日曜討論」には各政党の党首、幹部が出席して議論を繰り広げていたが、中でも異彩を放っていたのは日本共産党だろう。
「自衛隊を違憲と考えるのか」という問いに対し、志位和夫委員長は従来からの自説、すなわち、同党が以前より唱えている「段階的解消」論を述べた。
これは、ごく簡単にいえば、自衛隊を「当面は維持」するが、そもそも自衛隊は「憲法9条違反」の存在なのだから、軍縮を進めて、段階的に解消する、という方針のことである。...
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