「金スマ」公開の豪邸は報告ナシの蓮舫、0円回答の三原じゅん子…“穴だらけのザル法”資産公開

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 毎年2000万円もの歳費を手にしながら参院議員の半数以上が預貯金ナシ――。株も車も豪邸も名義を変えれば対象外で、新婚ホヤホヤの美人議員に至っては「資産0円」と言って憚らない。正直者だけが新聞紙面に晒される資産公開は子供騙しのザル法なのだ。

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 政治は数なり、数は力なり、力は金なり――。

 金権政治の権化と非難され、失脚の憂き目に遭いながら、ここに来て再評価の機運が高まる田中角栄。その言葉は一面において政治の本質を鋭く突いている。では、桁外れの資金力で総理の座を掌中に収めた「今太閤」が存命ならば、「資産0円」の政治家をどのように評しただろうか。

 今月4日に公開されたのは、昨年7月の参院選に当選した121議員の「資産等報告書」である。

 そのうち預貯金等(普通預金を除く)が「0円」と回答したのは、実に半数以上の61人。さらに、不動産や有価証券などを合わせた全資産が「0円」という議員は15人に上った。

 現職の全参院議員242人にまで範囲を広げると、約15%の36人が「資産0円」なのだ。

 そう聞いて、「政治活動に私財まで投じる、滅私奉公なセンセイ方ばかり」と考える向きは少なかろう。

 事実、政治部デスクは、

「国会議員は年間2000万円を超える歳費に加え、月額100万円の文書通信交通滞在費も手にします。公募を通じて当選した1年生議員はともかく、他のほとんどの議員は抜け道を使って資産を低く見せかけている」

 と一刀両断するのだ。

■「もうゼロ、ゼロ!」

三原じゅん子議員

 その筆頭格は、先頃、24歳も年下の元公設秘書と結婚したばかりの三原じゅん子議員(52)。初当選を果たした前回に続き、「ゼロ回答」となった理由をご本人に尋ねると、

「初当選からずっとゼロですよ。もうゼロ、ゼロ! いまの住まいも賃貸だし、本当にお金がないんです。選挙で全部なくなりました。もう笑っちゃうくらい、アハハハ!」

 だが、自民党関係者は、

「そもそも、三原さんは公設第一秘書に据えた11歳年下のミュージシャンと事実婚状態にあった。そのことを公私混同だと批判され、私設秘書にしましたが、年800万円ほどの給与を払い続けている。現在の夫も入籍するまで公設秘書として税金で養っていました」

 ちなみに、新婚カップルの愛の巣は横浜・みなとみらいにあるタワーマンション。賃貸なのは事実ながら、「高層階の家賃は、管理費込みで50万円以上が相場」(不動産業者)という高級物件である。

 政治と金の問題に詳しい神戸学院大学の上脇博之教授(憲法学)が嘆息する。

「結局、いまの制度では、真実の資産が見えてこないわけです。公開すべき預貯金は定期預金のみで、普通預金や当座預金、現金も対象外。様々な許認可権限を持つ大臣は、より透明性が求められるという見地から、配偶者や扶養家族の資産も公開対象に含まれます。しかし、それ以外の国会議員は本人名義の資産だけで済まされてしまう。資産を家族やファミリー企業、資産管理会社の名義に移されたら確認のしようがない。政治資金規正法と違って罰則規定も設けられていません。要は、穴だらけのザル法なのです」

 たとえ、「元カレ」と「夫」を十分に養えるだけの財力があろうとも、普通預金に貯め込み、賃貸マンションに住んでいる限り、国民がその実態を窺い知ることはできない。これで「資産0円」と開き直られても笑えない話である。

 続いて、「1回生議員」として返り咲いた日本維新の会の渡辺喜美議員(64)も「資産0円」で通すひとりだ。DHC会長からの巨額借金問題で、みんなの党代表の座を退いた渡辺氏だが、

「父親の“ミッチー”こと渡辺美智雄元副総理が亡くなった時には、遺産が約12億円と報じられました。それでも、借金問題の前から資産は0円。地元の栃木県内にあるビルや土地は、ミッチー時代からのファミリー企業が所有していたため、資産公開を免れてきたのです」(先のデスク)

■バラエティ番組では「公開」

民進党の蓮舫代表

 他方、預貯金を約551万円としつつも、目黒区大橋にある「自宅」について報告していないのは、民進党の蓮舫代表だ。

 蓮舫氏一家が母親と同居するのは、土地代だけで3億円は下らないという、約120坪の敷地に建つ瀟洒な木造2階建。

 昨年、出演したTBSのバラエティ番組「金スマ」では、この自宅を“公開”していたにもかかわらず、今回の資産公開では一切触れられていない。

 実は、05年に新築されたこの豪邸は、当の母親が経営する「ローレル」なる貿易会社の所有物件なのだ。蓮舫氏自身も、かつてこの会社で役員を務めていたことはあるが、法人名で登記されているがゆえ、

「自宅は蓮舫の名義ではないため、個人資産には該当いたしません」(事務所)

 との言い分が通ってしまうのだ。

特集「『福島瑞穂』と『今井絵理子』は正直者!『三原じゅん子』が資産0円で通る子供騙しの『国会議員』資産公開」
より

週刊新潮 2017年1月19日号掲載

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