仲代達矢、84歳で始めた日本一律儀なツイッター

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仲代達矢

 昨年大晦日、14時24分、〈あけましておめでとうございます。〉とのつぶやきとともにツイッターを開設したのは俳優の仲代達矢。その名も「仲代達矢84歳、ツイッターはじめました。」で、ご丁寧にも筆ペンで描き込んでいる動画も披露している。

 6月公開予定の映画「海辺のリア」(小林政広監督)宣伝のために開設されたもの。作品では映画や舞台で活躍し俳優養成所も主宰する大スターが認知症に襲われて……と、仲代に当てて書かれたかのような役柄。

 しかし、当の本人はツイッターを使いこなし始めるのだ。元旦には、〈今年の年賀状はこれです。本年も何卒よろしくお願い致します。〉と年賀状の写真を公開。するとこれらを察知したフォロワーが集まり、名優のツイッター参入を歓迎する声が広がりだした。当初はそうした声にも無反応だったのだが、突如〈ありがとうございます。〉との投稿が……。どうやら、返信のし方を教わったらしい。律儀に返信が始まると、仲代ファンクラブ状態に。

〈あけましておめでとうございます! 去年、初めて「切腹」を鑑賞しました。素晴らしい作品でした……〉

 これに対し仲代は、

〈ありがとうございます。あれは29歳の時に挑んだ作品でした。昨年は、切腹の小林正樹監督生誕100周年でした。〉

 70歳のフォロワーには、〈まだまだロマンティックに生きて下さい!私も末期高齢者ですがまだまだ頑張れるだけ頑張ってみます。〉

 1月5日には〈おはようございます。昨日も沢山のメッセージをありがとうございました。全て見てますよ。仲代〉とのつぶやきも。

 なにやら低音で語り掛けられているかのような重厚感溢れるツイッターである。

 本当にあの仲代達矢がつぶやいているのか。所属事務所に問い合わせると、

「まだ不慣れですが、本人がやっていますよ」

 映画の後には全国各地を巡演する舞台公演が控える仲代。1月4日のつぶやきによると〈生涯修行。〉だそうである。

週刊新潮 2017年1月19日号掲載

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