菅官房長官、「カジノ法案」で暗躍 成立を急ぐワケは

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 シェイクスピアの「お気に召すまま」には「この世は舞台、男も女もみな役者に過ぎない」という一節がある。劇場のごとく、日々の人間模様が繰り広げられる永田町でこの度、主役に躍り出たのは菅義偉官房長官(68)。6日に衆院を通過したIR推進法案、いわゆるカジノ法案の成立に向け、暗躍していたのだ。政治部記者が言う。

「法案は3年近くたな晒しの状態でした。公明党、特に山口那津男代表が委員会での審議入りに反対だったからです。公明党の国対も11月25日の段階で “上がダメだと言っている”と審議入りに待ったをかけました」

今回も官邸主導

 ところが、事態は一気に動きだす。自民党関係者が後を引き継ぐ。

「菅さんは周囲に“公明党は俺がやる”と言って、調整に乗り出しました。11月最後の週末、創価学会の政治担当である佐藤浩副会長に連絡し、“IR法案を審議入りさせます”と仁義を切ったのです」

 2人は昵懇の仲として知られる。言わば、トップダウンでコトを動かそうとしたのだ。さらには、

「28日に幹事長らの与党協議に顔を出し、“お願いします”と頭を下げました。カジノ法案は議員立法で、政府法案ではない。官房長官が出てくるのは極めて異例のことです。同日、安倍総理も会談で公明党の山口代表に要請。代表は不満そうに“うちは反対なのに”と漏らしていました」(同)

 外堀を埋められた結果、法案は委員会で審議入り。公明党は採決での党議拘束を外す羽目になった。なぜ、これほど急いだのか。

「一つは菅さんの地元・横浜にカジノを誘致したいから。もう一つは日本維新の会から強い要請があったのです。維新は2025年の大阪万博との抱き合わせでカジノのオープンを考えている。タイムスケジュールとして、今国会で成立しなければ、間に合わないのです」(同)

 委員会で採決した2日、維新の馬場伸幸幹事長が官房長官に感謝の意を伝えると、“うん”と応じたという。

 まさに、知略を巡らせた菅劇場、これにて――。

週刊新潮 2016年12月15日号掲載

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