キムタク主演映画を「嵐の会社」が大宣伝のナゼ 解散騒動の余波

芸能週刊新潮 2016年12月8日号掲載

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 失ったものはみんなみんな埋めてあげる――。代表曲「らいおんハート」でSMAPはそう歌い上げていた。だが、紅白出場が絶望的になったことからも、メンバー間の亀裂が埋め難いのは明らか。しかも、解散まで1カ月を切るなか「嵐の会社」が、なぜか木村拓哉(44)の主演映画をプッシュする、奇っ怪な現象が物議を醸しているのだ。

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解散前に「転向」

〈映画「無限の住人」超豪華キャスト出演決定!〉

 テレビ局関係者を仰天させたのは、11月上旬に発表されたこの告知だった。

 といっても、本作にキムタクが主演すること自体は、すでに8月からアナウンスされている。では一体、何が「怪現象」なのか。

「問題は、キムタクの映画の告知が“ジェイ・ストーム”のHPに掲載されたことです。テレビ業界の人間なら誰もが“えっ!?”と絶句するような事態です」

 民放の制作スタッフも戸惑いを隠せない。

 そもそも、「ジェイ・ストーム」は2001年にジャニーズ事務所が立ち上げたレコード会社である。社名の通り、当時はデビュー直後の嵐(=ストーム)を売り出すための専門レーベルだった。この「嵐の会社」の代表を務めるのは、メリー喜多川副社長の長女で、事務所ナンバー3の藤島ジュリー景子氏である。

「現在、ジェイ・ストームは嵐の他に、TOKIOやKAT-TUNといった人気グループのCDや映画の製作を手掛けています。ただ、SMAPはこの会社の所属ではありません」(同)

 SMAPの映像事業は、05年に設立された「ジェイ・ドリーム」が担っている。同社を率いたのは、SMAPの育ての親である飯島三智女史だった。この2つの「ジェイ社」の関係こそが、前代未聞の「怪現象」の謎を解くカギとなる。

■J1とJ2

 スポーツ紙の芸能デスクの解説によれば、

「共にジャニーズの関連会社ながら、2社は全くの別組織です。業界ではジェイ・ストームに所属するグループを“J1”、ジェイ・ドリーム側を“J2”と呼び、同じテレビ局でも異なる担当者をつけるのが常識だった。いわば“ジュリー派”と“飯島派”の別名です。J1とJ2のアイドルが基本的に共演しなかったのは、両派の熾烈な派閥争いの影響によるものでした」

 そのため、今回の告知は「北朝鮮の映画を韓国が宣伝するようなもの」(同)で、ひと昔前なら絶対に考えられなかったという。

「ただ、解散騒動の責任を取って飯島さんがジャニーズを去ったことでジェイ・ドリームは目下、開店休業状態。この件をきっかけに、ジェイ・ストームに吸収されるのでは、とも囁かれている。また、告知したのがキムタクの映画という点も気になる。彼が最後まで“ジャニーズ残留”を訴えたのはご承知の通り。事務所からの覚えもめでたいので、解散後も全力で支えていくはずです。もっとも、他のメンバーには、“解散前からジュリー派に寝返った裏切り者”と映ったでしょう」(同)

 さて、問題の告知についてジャニーズ事務所は、

「映画『無限の住人』をサポートするにあたりベストを尽くす為の体制」

 と回答。それでは、なぜキムタクの主演作だけ取り上げるのか質すと、

「現在、SMAPメンバー出演映画で公開を控えている作品が、『無限の住人』のみである以外の理由はございません」

「怪現象」の背景にあるのも、やはりSMAP解散を巡るドタバタ劇だった。

ワイド特集「1度目は悲劇 2度目は喜劇」より