シャープ復活の希望の星!? 「プラズマクラスター」の育毛効果

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 その全面広告を目にして、一瞬“ドキッ”としたお父さんは少なくなかったはずだ。11月13日、日曜日の朝刊各紙に掲載されたそれには、「育毛効果を実証しました」の文字。この仰天広告の主は、なんと今年4月に台湾の電子機器メーカーの鴻海精密工業に買収されたシャープだった。

“プラズマクラスターイオン”が発生するドライヤーには育毛効果はあるのか(シャープ ヘアドライヤーのオフィシャルサイトより)

 シャープが“育毛効果あり”と謳うのは、お家芸のプラズマクラスター技術だ。広報担当者に広告掲載の理由を聞くと、

「プラズマクラスターイオンは、以前から美肌効果があるとされていました。そこで“肌によいなら、頭皮にもよく、育毛効果もあるのでは”との仮説を立て、5年前に外部の研究所へ実証実験を委託。その結果、効果が確認できたのです」

 広告では、実験の中身をこう説明している。

〈イオンを毎日20分照射(しょうしゃ)した箇所の頭皮のバリア機能が向上。イオン照射なしの自然放置箇所に比べ、「増毛本数」が3カ月間で約2・5倍となり、統計学的に有意な増加であることが確認できました〉

 これが事実ならば、薄毛に悩む全国800万人以上の男性のみならず、シャープ復活の“希望の星”になることは間違いない。だが、広告には商品名が一切ないのだ。再び、シャープの広報担当者に尋ねてみると、

「商品紹介の広告で“育毛効果がある”と謳うと、薬事法に抵触する恐れがあるのです。特定の商品より、プラズマクラスター技術の効果を紹介する方が、企業イメージの向上に繋がると考えました」

 ナニ、ナニ、シャープは10月末に“プラズマクラスターイオン”が発生するドライヤーを2万7000円(税込)で発売していたのか。

「新発売のドライヤーも“頭皮の潤いを保つ”とは説明していますが、育毛効果があるとは謳っていません」(同)

 そういえば、鴻海精密工業の郭台銘会長も、前髪がチト危なくなりつつある。郭会長が試してからでも、買うのは遅くない?

週刊新潮 2016年11月24日号掲載

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