〈「お言葉」を私はこう聞いた〉立憲君主制と皇室典範の意義――百地章(日本大学法学部教授)

社会週刊新潮 2016年8月25日秋風月増大号掲載

■陛下のお心を忖度

 全国各地の家庭、職場、街頭、さらに被災地において、多くの国民が陛下のビデオメッセージを拝し、涙を浮かべている被災者もいる。その様をテレビで見ていると、終戦時、頭(こうべ)を垂れて昭和天皇の玉音放送に静かに耳を傾けていた人々の姿が二重写しとなった。

 陛下が穏やかに語られるお言葉の内容もひたすら国民のことを思われるもので、その点においては終戦時の昭和天皇のお言葉と変わらない。ビデオメッセージの中で陛下は、国民を思い国民のために祈るのが天皇の務めであり、天皇として何よりもまず国民の安寧と幸せを祈ることが大切であると考えてきた、とお述べになった。

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