逮捕なのに“稲垣メンバー” ジャニーズのメディア統制力

芸能週刊新潮 2016年9月1日号掲載

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 日本人は横並び意識が強いと言われるが、マスコミがそれでは困る。8月14日(日)のスポーツ新聞が、全紙揃って1面トップで報じたSMAP解散。この異様な報道の裏には、ジャニーズ事務所の「メディア」統制力が働いていた。そこで思い出すのは、稲垣クンのあの事件……。

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稲垣吾郎

 ジャニーズ事務所が、各マスコミにSMAP解散決定とのFAXを送ったのは14日午前0時を過ぎた頃である。それを受けて、NHKは番組放送中にニュース速報を流した。とはいえ、スポーツ紙のデスクに言わせれば、

「実を言うと、我々は12日夜、ジャニーズ事務所の幹部から解散について説明を受けていました。1日間を置いて、14日の紙面で掲載するよう言われていたのです」

 つまり、スポーツ紙はどの社も抜け駆けせず、ジャニーズ側の指示通りに動いたことになる。

「そもそも、ジャニーズ事務所のメディア統制力は、他の芸能事務所より抜きん出ています」

 とは、ベテラン芸能記者。

「SMAPの最大のスキャンダルと言えば、2001年8月、稲垣クンが公務執行妨害と道路交通法違反の現行犯で逮捕された事件です。世間が驚いたことは言うまでもありませんが、SMAPのマネージャーだった飯島女史も“誰か何とかして!”とオロオロするばかりでした」

 通常、事件を起こし、逮捕されれば、マスコミは本人を「容疑者」と報じる。

 民放テレビ局の幹部は、

「ところが、あの時テレビ局は、“稲垣メンバー”と呼んだのです。後にも先にも、事件の容疑者をあんなヘンな言い方で呼んだのは、あの時だけですよ。今も語り草になっています」

■ジャニーズの“お願い”

 むろん、テレビ局側が自主規制したわけではなく、

「ジャニーズ側から、各局の編成局に“お願い”として、容疑者と報じないでほしいという要請があったんです。テレビ局としても、ここで意地を張ってジャニーズ側にヘソを曲げられると、今後のドラマやバラエティのキャスティングに影響が出かねない。そこで要望を呑み、苦肉の策でメンバーと報じたのです」(同)

 それも人気タレントを大勢抱えているからこそできるマスコミ統制と言えよう。話を解散報道に戻せば、

「通常、芸能事務所が離婚など、タレントのマイナスイメージに繋がる情報を出す場合、翌日にワイドショーの放送が少ない金曜夕方が選ばれることが少なくありません。しかし、SMAP解散のニュースは、報道番組にも取上げられることが必至。加えて、毎週土曜夜には香取クンがMCをつとめる生番組があるので、大混乱になる恐れがあった。そこで、報道番組も少ない日曜日に解禁すれば、事務所にとってもダメージが少ないと考えたわけです」(芸能デスク)

 ただし、本来はスポーツ紙の報道を受けて、事務所がそれを追認する形で各マスコミにFAXを流す予定だったという。

「しかし、事前に情報が洩れて、13日に一部のネットメディアが騒ぎ出した。そのため、事務所も14日の0時過ぎに解散を公表せざるを得なくなったのです」(同)

 周到に練られたメディア統制も今回は少しばかり上手くいかなかったようだ。

「特集 SMAP解散が浮き彫りにした! 『ジャニーズ帝国』の憲法」より