「男はつらいよ」は日本人の悪いところを描いた? 山田洋次“解剖”講座

映画週刊新潮 2016年8月25日秋風月増大号掲載

 寅さんこと渥美清が亡くなってちょうど20年。命日の8月4日には、山田洋次監督がトークイベントを開催し、記念上映会も行われた。没後20年の記念ムックも発行されるなど人気が衰えることはない。

 だがしかし、本誌(「週刊新潮」)のスクリーン欄でもお馴染み、映画評論家の白井佳夫氏は苦々しそうに言う。

「衰えるどころか、『男はつらいよ』が一番いい日本映画であるかのような風潮が高まっている。もちろん渥美清はいい役者ですよ。何でも演じられて、ちょこっとしか出ていなくとも、映画が面白くなる。

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