小池百合子、寄付金30万円が未記載 ポスト舛添を目指すゆえの“政治とカネ”の厳しさ

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 セコくてドケチな政治資金の使い道が明るみに出て、その地位を追われた舛添要一前都知事の後釜を目指すならば、余計に小池百合子元防衛相(63)の“政治とカネ”の問題は厳しい目で見られることになる。

 小池元防衛相の政治資金を調査した、ジャーナリストがこう語る。

「小池さんが、代表を務める『自由民主党第十選挙区支部』という政党支部があります。そこの13年分の政治資金収支報告書を見ると、『自由民主党東京都支部連合会』から30万円の寄付金を受け取ったと記載されています。ところが、『自由民主党東京都支部連合会』の方の政治資金収支報告書には、なぜか30万円が支出されたという記載がありません。虚偽記載なのか記載ミスなのか……」

 他にもある。

 舛添前知事は、政治資金で10万3680円分の自著を購入していたことが問題視された。

 小池元防衛相も、『発電する家「エコだハウス」入門』と、『自宅で親を看取る 肺がんの母は一服くゆらせ旅立った』という自著2冊を、過去3年間にわたり、政治資金で145万7760円分買い取っていた。

■会計責任者は「調査中です」

 神戸学院大学の上脇博之教授が指摘する。

「政治家が、政治資金で自著を購入すると、印税というかたちで、基本その10%をプライベートな所得に変えることができるわけです。また、万一、大量購入した自著を有権者に無償で配っていれば、公職選挙法違反に問われることもあります」

 そこで、会計責任者に聞くと、

「政党支部における寄付金額の齟齬については、調査中です。著書に関しましては、基本的に印税をそのまま受け取っていません。印税を放棄するか、慣例的に印税が発生する場合でも、印税分以上の著書を購入しております。また、著書は政治資金パーティを行ったとき、パーティ券を購入された方に、その対価としてお配りしているものです」

 ポスト舛添に名乗りを上げるにあたり、小池元防衛相は、“政治とカネ”の問題には、神経過敏になっていたに違いない。

 出馬会見で、記者から「政治資金についてはまったく問題がないという自信はおありか?」と問われると、「私は、飲食代は計上しないと。自腹とやせ我慢でいくということにしておりますので」などと強調していた。しかし、飲食代以外にも目を向ける必要があったというわけなのである。

「特集 権力と添い寝した『小池百合子』元防衛相の最終目的地」より

週刊新潮 2016年7月14日号掲載

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