若手スター・トレック俳優の悲報…堀北真希、松山ケンイチとの共演も

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〈僕が幸運にも出会えた中で、最もオープンで、知的好奇心に満ちたひとりだった。才能にあふれ、寛大な心の持ち主だった。年齢以上に賢かった彼はこんなにも早く逝ってしまった〉

〈愛される存在だった。最高にクリエイティブな仲間でアーティストだった〉

 アメリカの映画人が泣いている。日本でもおなじみで熱烈なファンも多い「スター・トレック」。パヴェル・チェコフ役で知られる俳優アントン・イェルチン(27)の突然の悲報である。

「イェルチンは、2009年に公開された映画『スター・トレック』の新シリーズで、操縦士役に抜擢された人気者です。1966年から続く『スター・トレック』の根底を流れる哲学を理解して、前に演じた俳優をリスペクトしていました」(映画担当記者)

 ロサンゼルス時間の6月19日午前1時頃、イェルチンが待ち合わせに現れないので友人達が家を訪ねると、彼は愛車とレンガ製の門柱の間に挟まれ息絶えていた。

「ジープ型の車で重さは2トン以上ある。イェルチンは何らかの理由で車を降りたところ、坂道を後退してきた車に押される形になりました」(同)

 イェルチンは89年、ソ連時代のレニングラード生まれ。両親はフィギュアスケートの選手。生後6カ月の時、家族は政治難民としてアメリカへ移住した。

「子役で頭角を現しました。コメディもできるし役の幅が広く音楽も得意。欲張って役を取らず自分の役を深める。実は10年の日米合作映画『誰かが私にキスをした』で堀北真希や松山ケンイチと共演しています」(同)

 彼のシリーズ3作目の出演となる最新作「スター・トレック ビヨンド」の公開を7月22日(日本では10月)に控えていた。

週刊新潮 2016年6月30日号掲載

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