橋下徹氏警戒! 百田尚樹氏激怒! 中国軍艦の暴挙に朝日の鈍い反応

社会 2016年6月21日掲載

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■中国軍艦の領海侵入

 6月9日未明、中国海軍の軍艦が尖閣諸島周辺の接続水域に侵入した。さらに、それから1週間と経たずして15日には、同じく中国海軍の軍艦が鹿児島県の口永良部島周辺の領海に侵入。「一線を越えた」中国の行為に、日中間の緊張が高まっているのは間違いない。

百田尚樹氏

 両事件を受けて、元大阪府知事の橋下徹氏は次のようにツイートした。

「中国軍艦が日本領海に侵入==先日の接続水域への侵入からついに領海侵入へ。これが国際政治の現実。なぜこのような事態を招きそして今後どのような展開になるのかを考えるに、百田尚樹氏の『カエルの楽園』は必読だ」

 挙げられた『カエルの楽園』は、日本の安全保障環境をめぐる状況を戯画化した作品。「最近、この本に書いたことが現実化してきている」と語っている作者の百田氏は、今回の中国海軍の行動もさることながら、それを伝える日本の一部メディアに対しても強い憤りを表明している。百田氏の話を聞いてみよう。

「9日の中国軍艦の侵入について、産経新聞は号外を出して伝えました。翌10日、読売新聞や、普段、中国に対しては甘い立場の毎日新聞も、中国海軍の暴挙を紙面で厳しく非難しています。それぞれの社説の見出しを見ると、産経新聞は『危険な挑発行為をやめよ』、読売新聞は『危険増した挑発に警戒せよ』、毎日新聞は『緊張を高める行動はやめよ』。

 いずれも中国こそが危機を高めており、こうした行動を許してはならない、という論調です。

 ところが、この日、大手新聞で朝日新聞だけは社説でこの問題を取り上げませんでした。参院選と池田小の児童殺傷事件についての社説が掲載されているのです。

 ようやく11日になって、朝日もこの問題を取り上げましたが、その文章を読んで唖然としました。まさに『カエルの楽園』に出てくるカエルの台詞とそっくりだったからです」

■朝日新聞の呑気過ぎる社説

 百田氏が唖然とした朝日の社説はどのようなものだったのか。社説の一部を引用してみよう。

「事実関係がわからないまま不信が募れば、さらなる緊張を招きかねない。日中間に最低限の信頼を築くことが急務だ」

「幅広い分野で、重層的な対話の回路を広げていく必要がある。留学生など市民レベルの交流も、もっと増やしたい。対話のなかで、お互いの意図を理解し、誤解による危機の拡大を防ぐ。求められるのは、日中双方による地道な信頼醸成の取り組みである」

 何だか実に呑気なのである。ここには中国を批判するトーンはまったく無い。

■「見学に来ただけかもしれない」

 では、この社説のどのあたりが、カエルそっくりなのか。同作品には、世論をリードする、「デイブレイク」という名の物知りガエルが登場する。デイブレイクたちはナパージュという「楽園」に住んでいる。

 このナパージュに、ウシガエルが侵入してきて、住民のカエルたちが緊張を高めているという状況で、デイブレイクは次のように説く。

「無闇にことを荒立ててはいけない。まずは状況をしっかり見ることだ」

「いたずらに彼ら(ウシガエル)を刺激してはいけない」

「ウシガエルは虫を追っていて、うっかりと南の草むらに入ってきただけかもしれない。あるいは草むらが珍しくて、見学に来ただけかもしれない」

「必要以上に不安を感じることはありません」

「話し合うことです」

「とことん話し合えば明るい未来が開ける」

 たしかに、表現は違えど発言の内容は「そっくり」。

 百田氏は、このように指摘している。

「中国をまったく非難せずに、朝日新聞は相変わらず『話し合おう』とだけです。しかし、これまでも、日本側は常に話し合いを求めてきたのに、中国の行動はエスカレートする一方です。話し合いが大切なのは間違いありませんが、それだけでは結果的に緊張を高めてしまう、ということがわかっていない。

 この次、彼らは日本側にレーザー照射をしてくる可能性が高い、と私は見ています。その時にも、『とことん話し合いましょう』で済むと思っているんでしょうか」

デイリー新潮編集部