安倍総理の体調のトラウマ…「選挙のことを考えるとお腹が痛くなる」と周囲に

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重く圧し掛かる選挙のプレッシャー

 国政選挙と安倍総理。このふたつのキーワードを掛け合わせて気になるのは、選挙結果という数字だけではない。第1次政権時のあのトラウマ、腹痛(はらいた)――。過度なストレスにより、再び我が国のトップの体調に異変が起きかねないのである。

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「おかげさまで体調がいい」

 5月22日、大相撲夏場所で優勝した横綱の白鵬に、内閣総理大臣杯を手渡した安倍総理は、その直後に記者団にこう語った。確かに重さ40キロにもなる杯を、よろけることもなく独力で持ち上げたのだから、自身の体調に自信を持つのも無理はない。官邸スタッフも、

「近頃、総理の食欲はすごくて、主食、主菜、副菜問わずモリモリ食べている」

 と明かし、安倍総理が直近に立ち寄った料理屋の店員に尋ねても、

「総理はスタッフさんたちと同じものを頼まれ、特別なメニューを用意することはありませんでした。残されている形跡もありませんでしたね」

 こう証言する。さらに、新聞の首相動静欄にたびたびその名が登場し、安倍総理と頻繁に面会しているある政府関係者も、

「総理はとにかく元気な様子です。とりわけ、外交の話をしている時は活き活きしています。なんでも、国会審議に縛り付けられるのが何よりも苦痛らしく、外遊に出たほうが、時差ぼけはあってもリフレッシュするんだそうです」

 本人や周囲から聞こえてくるのは、安倍総理の健康な一面ばかりだが、一方で彼が激しい下痢などの症状が出る潰瘍性大腸炎の持病を抱えているのは周知の通りだ。その上、本誌(「週刊新潮」)(1月28日号)が報じたように、その持病に対する処方薬を、通常より多く服用していたことも分かっている。

 順天堂大学の佐藤信紘名誉教授(消化器内科)曰く、

「一般的に考えて、食欲旺盛なのは薬が効き、腸の炎症が抑えられている証でしょう。しかし、脳腸相関といって脳と腸は相互に作用を及ぼし合う。サミットやオバマ大統領の広島訪問など、緊張を強いられる場面が続きますから、脳がストレスを感じ、それに伴って安倍総理のお腹の調子が悪くなることはあり得ます」

 実際、第1次政権時の2007年の参院選で惨敗し、ストレスを溜めこんだ安倍総理は、その後、持病を悪化させ、退陣に追い込まれた。脳腸相関は「実証済み」と言えるのである。

 そして、官邸関係者によれば安倍総理は最近も、

「選挙のことを考えるとお腹が痛くなる」

 こう漏らしているという。

「特集 あなたが総理なら解散に踏み切るか? 『ダブル選挙』損得の算盤」より

週刊新潮 2016年6月2日号掲載

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