田中将大の足を引っ張る「ヤンキース」の不良債権選手たち

野球週刊新潮 2016年5月5・12日ゴールデンウイーク特大号掲載

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 ヤンキースって、こんなに弱かったっけ? ――最近、そんな疑問を感じたことはないだろうか。そう、ここ3年、名門ヤンキースは低迷を続けている。

 松井秀喜の活躍でワールドシリーズを制覇したのは2009年。だが、12年の地区優勝を最後に“優勝”から遠ざかっているのだ。

「原因は単純で、補強・育成ができていないから。なぜそれらができないかというと、巨額の“不良債権”があるからです」

 と大リーグ研究家の友成那智氏が解説する。

「前田健太がいるドジャースと1、2を争う金満球団であるヤンキースの年俸総額は2億2600万ドル(約251億円)。しかし、そのうち2700万ドルしか補強などに使えません。というのも、1億9000万ドル近くが長期契約で固定化してしまっているからです」

“不良債権”の筆頭は、年俸2500万ドル(約28億円)も貰っておきながら先発5番手に甘んじているかつてのエース、サバシア(35)。

「12年までは良かったのですが、長期契約を上乗せ更新した直後の13年から、故障などもあって成績は急降下。チーム貢献度を数値化したWARという指標を基に計算すると、13年はたった120万ドル分しか仕事をしていない。14年に至っては逆に240万ドル分チームの足を引っ張ったとマイナス評価されています」

 他にも、年俸2250万ドルのタシェアラ(36)、2100万ドルのエルズベリー(32)、2000万ドルのA・ロッド(40)、1500万ドルのベルトラン(39)など、高額不良債権が山積。

A・ロッド(40)

「年俸2200万ドルの田中将大(27)にしても、入団から2年間、故障続きですからね。昨シーズンのWARは1200万ドルの評価、つまり年俸の55%程度しか働けていません」

 その結果、

「予算が足りず、FA市場に参入できない。とはいえ、常に優勝を求められる球団ゆえ、目先のトレードでやりくりするしかない。それで生きのいい若手が放出される。残った若手も、高給取りのベテランが居座っているために成長の機会が阻まれている。絵に描いたような悪循環です」

 はて、どこかで聞いた話のような……。