JRAがフィーバーしている「藤田菜七子」年収の最低保証金額

社会 週刊新潮 2016年4月7日号掲載

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 小学校の卒業文集に、将来の夢を“騎手”と書いた美少女の快進撃が止まらない。JRA史上7人目の女性ジョッキーとしてデビューを果たした藤田菜七子(ななこ)(18)は、いまや連日のようにスポーツ紙を賑わす競馬界きってのアイドルである。さて、そんな彼女の懐事情を覗いてみると――。

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藤田菜七子ジョッキー

 3月5日に中央競馬デビューを果たした際には200人を超える報道陣が押し掛け、新人としては異例の単独記者会見まで開かれた。

「しかも、話題作りのため、会見に武豊を乱入させるハプニング演出もあった。日本ハムファイターズのオープン戦で始球式を務め、エリエールのウェブCMにも抜擢されています。JRAが彼女にかける期待は並大抵ではありません」

 と、ベテラン競馬記者も16年ぶりに誕生した女子ルーキーに目を細める。

 予想紙を握り締め、ワンカップを傾ける競馬ファンからも、

「ナナちゃーん、ちょっとは様になってきたじゃねーか!」「おーい、馬から落っこちんなよぉ!」

 と、野太い声援が飛ぶ人気ぶりである。

 父親はサラリーマンで、小学6年の時に初めて競馬中継を観てジョッキーを志した変わり種には、実力を疑問視する向きもあったが、

「24日に早くも浦和競馬場で初勝利を収め、同じ日に2勝目も挙げた。女性騎手の1日2勝は史上初。平日にもかかわらず、入場者数は普段の4割増し、売り上げも2億円近く伸ばしている」(前出・競馬記者)

 この日の2勝で獲得した賞金は280万円。そのうち5%が騎手の取り分なので、彼女の懐には14万円が転がり込んだことになる。

美少女の快進撃が止まらない

■“1万回乗ってから”

 そもそも騎手の収入は、所属する厩舎からの給料とレースに出た際の騎乗料、そして獲得賞金の5%に当たる進上金に分けられる。

 ひと握りのスタージョッキーの年収は1億円を優に超えるが、中央競馬の騎手の平均は約1000万円程度だ。また、JRA初の女性騎手である細江純子氏が新人時代の悩みとして挙げるのは、

「やはり“乗れない苦しみ”です。馬主は有力騎手を選ぶので、縁故関係や後ろ盾のない若手は馬に乗せてもらうだけでも大変でした。厩舎からの給料は、一般的なOLの初任給と変わらない20万円程度です」

 たとえレースに出られなくても、年収約240万円が最低限、保証されるのだ。

 だが、競馬ジャーナリストの片山良三氏が言うには、

「いまの菜七子ちゃんは週に10レースは乗っています。中央のレースは騎乗するだけで手取り3万円ほどの手当てが出るので、このままのペースで年間500回乗ったら、それだけで年収は1500万円に上る。しかも、集客が見込める彼女には地方競馬からもオファーが殺到している。武豊が“上手くなるのは1万回乗ってから”と言うように、ジョッキーは何よりも経験が物を言う。騎乗のチャンスに恵まれ、勝利を重ねれば2000万円も夢ではありません」

 彼女と同じ18歳の楽天・オコエ瑠偉の年俸1200万円を追い抜く可能性すらあるというのだ。

 無論、ケガでもすれば給料はOL並みに落ち込む厳しい世界。フィーバーの余勢を駆って、18歳の勝負は続く。

「ワイド特集 三日見ぬ間の桜かな」より