「石原さとみ」を脅かす“魔性の唇”戦争

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 生物学上、唇とは哺乳類にのみ備わる器官であり、なかでも万物の霊長たるヒトのみが、内面の粘膜が外側にめくれ出し、強い赤みを帯びているのだとか――。

 エッセイストであり、ヘアヌード評論家の顔ももつ井狩春男氏が唇を語る。

「目は口ほどに物を言う、とは言いますが、唇ともなればその比ではありません。紅唇(こうしん)と書いて美しい女性を指すように、好きな女性に先ずはキスを求めるように、古より男は女性の唇に惹かれるように、遺伝子に組み込まれているのではないでしょうか。そもそも唇は第2の性器とも呼ばれ……」

 のっけから話がエスカレートしているが、現在放送中のNHKの朝ドラ『あさが来た』で、あさ(波瑠)の娘役・小芝風花(18)の唇が耳目を集めている。

「母親に反抗中だから、目つきもちょっとキツくしているし、口元も不満げ。だけどあのプックリした唇が可愛い」(60代男性)

 もう1人、『家族ノカタチ』(TBS系)に出演中の、その名も小西キス(26)。本人が“整形したいほど嫌い”だったというブ厚い唇を武器に芸名とし、プロフィールには“特技・キス”とまである。

 前出の井狩氏が感嘆する。

「見上げた心意気です。形の良い厚い唇は、育ちの良さや愛情の深さも感じられる。いくら他のパーツが良くとも唇が薄いと、冷たく感じられてしまいます。芸能人ならばなおのこと、厚い唇をウリにすべきです。そうそう、芥川賞作家で人相学の大家でもあった五味康祐さんも、唇の厚い女性ほど感度が良いと……」

 ことほど左様に厚い唇は男を狂わせる。その唇で長らく人気を保っていると言われるのが石原さとみ(29)。

「他のパーツも際立っていますが、あの厚い唇がなければあれほどの人気は出なかった、魔性の唇です。そんな中、彼女に対抗しうる女優が出てきたのはいい。いずれ唇大戦争となり、その柔らかさを競い……」

 因みに井狩氏がいま気になる唇は来日したマドンナ。

「スケールの違いを感じます。それはもう淫靡な……」

 お後がよろしいようで。

週刊新潮 2016年2月25日号掲載

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