清原容疑者 精神科病院に隔離の「ASKA」とどちらに希望が残るのか

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 覚醒剤使用者の再犯率は6割に上る。また、再び手を染めなくても、ASKAのようにフラッシュバックに見舞われ、精神科に隔離される例もある。薬物の恐ろしさはいくら強調してもし過ぎることはないが、果たして、清原に「復活」の希望は残るのか。

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復帰は絶望的な“先輩”ASKA

 桜の咲く頃――。

 清原の娑婆復帰には、それがひとつの目安という。

「清原容疑者は、遅くとも4月頭には実社会に戻ってくることになると思います」

 と述べるのは、元東京地検特捜部検事の郷原信郎氏。

「2月の下旬までに起訴が行われ、そのひと月程後から始まる公判は、2週間程度でケリが付く。所持量から鑑みて、判決は懲役1年6カ月、執行猶予3年というところでしょう。起訴後まもなく保釈される可能性もあります」

 いずれにせよ、清原はそう遠くない時期に塀の外の空気を吸うことが出来そうなのだが――。

 問題は“その後”だ。

 今回、清原の部屋からは、注射器が3本、ストロー1本、ガラスパイプ1本が押収されている。

 元近畿厚生局麻薬取締部長の西山孟夫氏によれば、

「ガラスパイプは下からあぶって吸い込むために用いる。ストローや注射器は、水に溶かして静脈に注射するためのものでしょう。普通の常用者は“あぶり”がほとんどで、注射は“クスリの終着駅”と呼ばれています。かなりの常習者と見て間違いありません」

 それだけに、今後が気になるのだという。

「彼の場合、家族がおらず、孤独のままですから、ヤケになってまた手を出しかねません。早くサポートしてくれる人と生きがいを見つけることに尽きます」(同)

 また、逮捕時、清原の部屋のテーブルには、0・1グラム入りの覚醒剤の袋があった。月に3回ほど買い付けていたと見られるから、10日でこれを消費していた計算になる。一方のASKAは、公判で「1回0・1グラムを使い、それを1日3回行っていた」と述べていた。

「量の面で言うと、清原はASKAのような大量服用ではありませんから、フラッシュバックについてはさほど心配はいりませんが、気になるのは、“夫人を刃物を持って追い回した”というような報道が出ていること。これが事実であれば、完全に覚醒剤精神病の症状が出ていますから、逮捕容疑とは別に彼の摂取量はもっと多かったのかもしれない。そうなると、ASKAのように苦しむ可能性も十分ありますね」(同)

 いずれにせよ、この様態では清原の前途は暗いと言わざるをえないのだ。

「希望」という意味で言えば、逮捕前の清原には一筋の光はあった。

「キヨには彼女がいて、周囲にも岸和田の実家にも“結婚するんや”と紹介していました。銀座で働くハーフの大学生クラブ嬢で、まだ20代前半でした」(知人)

 しかし、今回の逮捕で、その夢は遥か遠のいたと見て間違いあるまい。

 球界のスーパースターが隠し持っていた「汚れたお薬手帳」。その次の頁に刻まれるのは、希望か、再度の絶望か――。もちろん、その答えを知るのは、清原本人のみというワケなのだ。

「特集 総力取材!『清原和博』汚れたお薬手帳」より

週刊新潮 2016年2月18日号掲載

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