どちらが強いか?「貴乃花」vs「八角」 春場所後に行われる「日本相撲協会」理事長選挙の“情勢分析”

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 1月29日の選挙によって日本相撲協会の理事候補に選ばれた10名は、春場所後の3月28日に行われる評議員会で正式に理事に選任される。そして同日行われる理事会で理事長を互選する運びとなるが、「週刊新潮」1月28日発売号が報じた貴乃花親方(理事)と八角親方(現理事長)による争いは、どちらが優勢なのか。

八角親方

「理事長選では、貴乃花親方と八角親方を除く8人の理事の支持を多く集めたほうが勝利する。現状では、5対3で貴乃花親方が優勢とみています」(スポーツ紙記者)

 5対3――。その内訳はというと、

「貴乃花親方を支持するのが、出羽海一門所属の春日野、出羽海、境川、山響の各親方に伊勢ヶ濱一門の伊勢ヶ濱親方を加えた5人。八角親方を支持するのは二所ノ関一門の尾車、二所ノ関親方と、時津風一門の鏡山親方の計3人です」(同)

日本相撲協会

■出羽の海一門の3親方

 ただし、である。相撲記者によれば、

「出羽海一門の4人のうち、山響親方は貴乃花親方で確定ですが、残り3人の中には心の底では貴乃花さんを快く思っていない者もおり、情勢は不透明です。出羽海一門が一枚岩となれば確かに貴乃花親方が有利ですが、一門が割れた場合はどうなるか分かりませんよ」

 しかも、出羽海一門の問題の3親方は、いずれも今回が初当選。それゆえ、

「理事長選も初めてで、今後どう動くのか予測がつかないところがあるのですが、いずれにせよ、3人に対しては、貴乃花派と八角派双方が懐柔合戦を繰り広げることになると思います。具体的には、対象の理事がどのようなポストを望んでいるかを調べ上げた上でそれをエサとして鼻先にブラ下げ、味方に引き込むわけです」(同)

■八角側の奇策

 永田町もかくやという水面下の多数派工作はこれから徐々に始まり、

「3月の春場所中に最も激化するでしょうね」

 と、角界関係者は語る。

「また、3月に入ってもまだ八角理事長側が劣勢だった場合、奇策を用いてくる可能性もある。例えば、現在、協会は親方らの年寄名跡をチェックはしていますが、細かい部分は個々人の裁量に任せている。それを協会の“完全管理”に変更して各親方を震え上がらせ、強引に理事長の座に居座る、といったストーリーも考えられるのです」

 現役時代、2人の幕内での対戦成績は1勝1敗。土俵外で行われる「3度目の決戦」、果たして軍配はどちらに上がるのか。

「特集 『大相撲』土俵外のガチンコは理事長選 『貴乃花』VS『八角』どちらが強いか?」より

週刊新潮 2016年2月11日号掲載

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