ビートたけしが迫る 世界の下半身事情 精液を飲む通過儀礼!? 「息子」を握り合う挨拶?

芸能

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 下ネタは万国共通、とも言われるが、果たして実際のところはどうなのだろうか。

 世界の下半身事情について、好奇心の達人・ビートたけしが「裸足の学者」とも言われる文化人類学者・西江雅之氏に聞いてみた。

■「息子」を握り合う文化

たけし:おいらは先生の本を読んで驚いたけど、お互いにポコチンを握り合うという挨拶があるらしいですね。

西江:ニューギニアのある土地での挨拶のようですね。男同士が握り合うのだったらまだ分かるのですが、親が息子と出会ったときに握るというのだから面白い。日本語で考えれば、自分の息子の「息子」を握るわけですから、孫を握っていることになる(爆笑)。

たけし:孫に当たるわけだ(笑)。でも、他の国の人にやったら、大変だね。下半身のネタついでに、下ネタというのもやはり万国共通なものなんですか。

西江:下ネタは微妙です。こちらが下ネタを言ったとしても、下ネタにならない土地があると言ったほうがいいでしょうね。

カラハリ砂漠の住民の一部の女は、男をからかうとき、くるりと後ろ向きになり、腰をかがめて、あそこを開いてみせるようです。結局、何が恥ずかしいかが異なるから、ある地域の下ネタが別の地域では下ネタにならない。しかし、ある国の下ネタがどこでも通じるようになったら、世界がもうほんとに狭くなってきたということですかね。

たけし:恥ずかしさの感覚って、かなり違うもんなんですね。

■精液を飲む通過儀礼!?

西江:ニューギニアの一部、ある地域での話です。そこで、子どもが生まれるでしょう。基本的には男の子も女の子も、生後しばらくは母乳をすすって大きくなるんです。

ところが、男の子はある時点で男にならないと駄目です。そこには女性の体液、すなわちミルクだけでは駄目なんです。そこで最初は母乳をすするんですけど、生後しばらくしてからは、身近な青年のペニスから精液を吸うんです。フェラチオが授乳活動になります。一人前の社会人になるために必要な通過儀礼とも言えます。

たけし:お父さんのポコチンを吸うんですか。

西江:お父さんじゃなくて、近所のお兄さんとか。そして、自分が精液を出せるようになったら、今度は幼児に与える側になります。

たけし:あらららら……(笑)。

西江:これはエロティシズムには関係ないですよ。健全な授乳活動であると同時に社会的な活動です。要するに、男性の精液をもらわない子は、その社会では男になれないんですね。

たけし:今もそれは続いているんですか。

西江:急激に消えているでしょう。アメリカやオーストラリアからキリスト教の宣教師が来て、汚らわしいなんて言うからですよ(笑)。だけど、誤解してほしくないのは、村の中に誰かそういう特殊な人物がいるというのではなくて、そこはそういう育児文化をもつ社会なんだということです。

たけし:そうした風習をやめていくというのは、当事者にとっては、非常に悲しいことなんですよね。

西江:悲しいことですよ。簡単に言えば、信仰を変えろ、信条を変えろというのに近いことですからね。何で、人はパンツをはかなければいけないのか。これは、まともに考えれば、文化のあり方そのものについての問題提起のようなものです。

たけし:日本人が「クジラを食べるのは野蛮だから、やめろ」と西洋人から言われているようなものだね。

 地域によってまったく異なる意味になってしまう下ネタ。海外で知り合った人と仲を深めるために使う際には、気をつけたほうが良さそうだ。

 世界のキタノが西江氏をはじめ、11人の達人・超人たちと語り合った本対談の全文は、対談集『たけしのグレートジャーニー』に収められている。

デイリー新潮編集部