「犬神家」オリジナル版で「市川崑」生誕100年祭

映画週刊新潮 2015年12月31日・2016年1月7日新年特大号掲載

 つかみ切れない監督……。

 映画史研究家の春日太一氏は、そう捉えていた時期があったと新著『市川崑と「犬神家の一族」』(新潮新書)の中で明かしている。

 その市川監督の生誕100年を記念した映画祭が1月16日より東京・角川シネマ新宿で開催される。角川映画の旧作活性化プロジェクトの一環でもある。

 しかし、国内外で受賞も多い巨匠がなぜつかみ切れない監督なのだろうか……。

〈驚くほどに一貫性がないことに気付かされます。『犬神家の一族』にはじまる金田一耕助シリーズなどのミステリー、『日本橋』『炎上』『破戒』『細雪』といった文芸作品、『ビルマの竪琴』『野火』などの戦争映画、『黒い十人の女』『私は二歳』といったブラックコメディ、『木枯し紋次郎』『股旅』などの時代劇(中略)ありとあらゆるジャンルの映画を撮ってきました〉(『市川崑と「犬神家の一族」』より)

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