日産自動車No.2「星野朝子」の優雅な素顔

企業・業界週刊新潮 2015年6月4日号掲載

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 2位じゃ、ダメなんでしょうか? 6年前の事業仕分けでのこの発言が仇となり、“初の女性総理”の座から遠のいた蓮舫議員。一方、日産自動車の市場情報室長で、仕分け人の1人だった星野朝子氏(54)は、順調に出世街道を駆け上っている。今年、彼女は国内事業のナンバー2の専務執行役員に上り詰めたのだ。

 日産自動車の2015年3月期決算は、売上高11兆3752億円の過去最高を記録。当期純利益4576億円も、前年度比17・6%増だった。経済ジャーナリストの分析では、

「日産の売上高はトヨタの半分以下で、当期純利益も4分の1以下。そこでカルロス・ゴーン社長は、彼女にシェア11・8%に落ち込んだ国内販売の立て直しを期待しています」

 星野氏は日本債券信用銀行(現あおぞら銀行)出身で、市場分析の専門家。02年、ゴーン社長にヘッドハンティングされて入社した。専門誌記者によれば、

「星野さんは“男性が車を購入する際、妻や恋人の意見を重視する”との分析結果から、女性顧客重視を提言しました。そこで女性が喜ぶ車体のカラーバリエーションを増やすなどした結果、販売台数が増加。日産の“V字回復”に貢献したのです」

 日産で初の女性専務執行役員になった星野氏は、国内営業本部とマーケティング本部でトップの片桐隆夫副社長を補佐する。

「星野さんは、私生活も順調です。夫は、全国32のリゾート施設を運営する『星野リゾート』の星野佳路社長。出産直後、彼女は子供をベビーシッターに預けて、軽井沢の自宅から当時銀座にあった本社まで新幹線通勤をしていました」(同)

 星野氏は、こんな言葉をよく口にするという。

「一番になれることを見つけて、認知されるのが大切。日本で2番目に高い山は誰も知らないでしょう」

 2位では満足しない星野氏。いかにして“巨人”トヨタに挑むのか。