「観光の視線」で見る被災地の姿/『チェルノブイリ・ダークツーリズム・ガイド』

社会

 ページを開くと、金色の壁に挟まれた長い廊下の写真が目に飛び込んでくる。写真説明はキリル文字で、古いSF映画のセットを思わせる光景が何を示すのかわからない。取材レポートを読み進めると、これがチェルノブイリ原発の一号機から事故を起こした四号機まで数百メートルも続く、通称「金の廊下」と呼ばれる動線部分だとわかってくる。
 著者を代表して東浩紀が編集後記に書くように、つらぬかれているのは〈素人の視線〉であり〈観光の視線〉だ。チェルノブイリについては、一九八六年の事故以来、さまざまな情報が流通してきた。

...

記事全文を読む