「代表監督へのリスペクトがない…」 岡田武史氏が宮本恒靖会長に激怒した“本当の理由” 「FIFA会長への追従」だけではない“不信の根源”とは
日本サッカー協会(JFA)が大揺れだ。先月28日、岡田武史副会長(70)が2028年3月までの任期途中で突然辞任を発表したのだ。悪名高いFIFAのジャンニ・インファンティノ会長に対する、JFAの宮本恒靖会長(49)の弱腰対応に腹を立てた――これが原因とされているが、実際はそんな単純な話ではない。岡田氏はそれ以前から、宮本会長の言動に激怒していたという。宮本体制を支え、「後見人」と見られていた岡田氏はなぜ会長を見限ったのか。その裏側を探った。
【前後編の前編】
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JFAの混乱
辞任に際し、岡田氏はコメントを発表。「スポーツは高潔であるべきという信条のもと」、JFAのW杯に対する一連の対応に「私自身の信条との間に大きな隔たりがあり、一人のスポーツマンとして受け入れることができず」、辞任を決意したという。
インファンティノ会長については、この7月、W杯などの大会運営を担う子会社を設立し、株の一部を投資家に売却する計画を発表。各大陸連盟からの猛反発を受け、撤回した。さらには、W杯北中米大会では、米国代表FW、フォラリン・バログンが決勝トーナメント1回戦で退場処分を受けたにもかかわらず、昵懇の関係にあるドナルド・トランプ大統領から電話を受けた結果か、次戦・2回戦での出場停止を猶予するなど前代未聞の対応を行った。W杯の商業化、政治化の権化とも批判される人物である。
そのインファンティノ会長は、来年3月の会長選で再選を目指している。先月23日に日本で行われたAFC(アジアサッカー連盟)臨時総会に合わせてサプライズ来日し、多数派工作を行っていた。その“効果”があってか、総会では、AFCのシェイク・サルマン会長が再選を支持。ホスト国・日本の宮本会長も「足並みを揃える」とそれに同調する意向を表明した。
これにかねてインファンティノ会長に対し、毅然とした態度を示すように求めていた岡田氏が激怒。翌日24日に辞表を提出した――これが報道されているストーリーである。
さるサッカーライターによれば、
「辞表提出が24日、発表が28日というこのタイムラグに、JFAの混乱ぶりが窺えます。何とか撤回するよう、説得しようと試みたのではないでしょうか」
FIFAと良好な関係を築く必要が…
このライターによれば、宮本会長は、とりわけインファンティノ会長と親しかったり、シンパシーを抱いたりしているわけではないという。
「宮本氏が2012~13年、FIFAが運営する大学院に留学していた際、席を同じくしていた人物が後にインファンティノの部下になった。宮本が会長になった後、その人物に、インファンティノの覚えをめでたくするためには、女子W杯を開催すべきだとアドバイスを受け、2031年の立候補を目指しましたが、同大会どころかその次の大会でもアジアでの開催が見送られるなど、ハシゴを外されました」
それでもインファンティノやそれに追随するAFCに同調するのは、もちろん理由がある。
「2039年の女子W杯開催や、協会の悲願である2度目のW杯開催を実現するためには、FIFAやAFCと良好な関係性を築く必要性がある。そのためには、宮本会長がFIFAの理事になることが重要で、AFCの推薦ももらいたいのです」
もちろんそうした事情は、岡田副会長も理解しているはずだ。実際、先に紹介した辞任の際のコメントでも、「AFCと歩調を合わせる方向性には現実的な理由がある」とも述べているほどだ。
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