買取大吉、バイセル、なんぼやの店舗が激増している理由 「リユース業」の気になるビジネスモデルとは?
【全2回(前編/後編)の前編】
街中で新しいお店がオープンすると思ったら、「買取業者」だったということが最近は珍しくない。「中古品を扱っているけど、質屋とどう違うの」と思った方もいるのではないか。ビジネス的にはリユース業というが、調べてみると知らないことばかり。素朴な疑問も含めて「あなたの知らない買取業者の世界」をリポートしてみる。
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【写真をみる】「えっ、これがリユース品?」 “まるで新品”な洋服やバッグ
タレントのIKKOが「どんだけ~!」ならぬ「大吉ぃ~!」を連発する「買取大吉」、お笑いコンビ・サンドウィッチマンが「出張買取はバイセル~♪」と歌う「バイセル」、同じくタレントの明石家さんま出演による「なんぼや」など、テレビをつければ、買取業者のCMを見ない日はないぐらい。
街を歩いていても、「高価買取」の看板を掲げる店舗が増えていると感じることが多くなった。実際のところ、その印象は間違っていないようだ。たとえば、店舗数の増加について、「バイセル」を運営するBuySell Technologiesの広報PR(以下、バイセル広報)は、こう話す。
「当社が買取店舗『バイセル』としての出店を始めたのが2020年、その年末には3店舗でしたが、2025年12月末には45店舗。一方で、2020年以降、積極的に同業他社のM&Aを進めてきたため、複数の屋号(『Rause Shop WAKABA』『買取むすび』『買取 福ちゃん』等)が存在していました。2026年にグループを再編してブランドを『バイセル』に統一、10月末時点で『バイセル』は188店舗(フランチャイズ店含む)となっています」
「バイセル」だけを見ても、この6年間で185店舗も増加している。
こうした中古品を扱うビジネスをリユース業というが、その市場規模は年々伸びるばかりだ。専門紙のリユース経済新聞の調べによると、2025年の国内リユース市場は3兆4636億円。2009年(約1.1兆円)から16年連続で拡大しているという。
かくもウケに入っているリユース業。調べてみると、これがなかなか一口では説明しきれない業態なのである。
買い取った品物はどこへ
「まず買い取りに関して言うと4つに分けられます」
こう語るのは、リユース経済新聞社社長の瀬川淳司氏である。
「店舗で買い取る、出張して買い取る、それとネットで申し込みを受けて宅配で買い取る。あと最近増えているのは催事買取という形態で、たとえばスーパー等の一部に仮店舗を設けて、そこで買い取る方法です」(同)
買い取った商品はどこで売られるのか。
「販売のほうで言うと、店舗で売る、ネットで売る。これが小売りのケースですが、小売りはせずに、中古品業者に卸売りをするようなケースもあれば、古物市場という業者向けのオークションに出して売るようなケースもあります」(同)
この買い取り方法と販売方法の組み合わせによって、企業の業態が違ってくる。冒頭で触れた「買取大吉」や「バイセル」、「なんぼや」は、主に店舗等での買い取りが専門の業者で、その販売先は瀬川氏の言うように、ほとんどが中古品販売の事業者等だ。具体的に「バイセル」の販売先を見てみると――。
「2025年12月期の実績では、販売の約8~9割は事業者向け。卸販売事業者や古物市場(業者向けオークション)などです。残りの約1割が一般のお客様向けで、自社ECサイト『バイセルオンラインストア』、百貨店での催事、店舗などで販売しています」(バイセル広報)
店頭やネットでの買い取りと一般向けの小売りを行っている大手の会社としてはセカンドリテイリング(旧・ゲオホールディングス)がある。屋号としてはゲーム等を扱う「ゲオ」や、衣料品や生活雑貨を扱う「セカンドストリート」が挙げられる。他にも、店舗を持たないネットでの売買中心のタイプ、店舗中心のタイプ、メルカリのようなフリマ・オークションもリユース市場に含まれるそうで、まさに百花繚乱の様相を呈している。
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