「事務次官経験者なら2500万円近くの年収」 天下りはなぜなくならない? 官僚の意見は「エリートなのだから、権利は当然」
【前後編の後編/前編からの続き】
「節度」に「慎み」――。子供の頃、誰しもその甘い蜜を吸ったことがあるツツジの花言葉である。ところがどうしたことか、大人になってちまたを見渡せば、甘い蜜を吸っているのは「節度」も「慎み」もかなぐり捨てた手合いばかり。浅ましき“荒稼ぎ”の実態に迫る。
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〈前編では、数々のコンサルが地方自治体を“食い物”にしている実態などについて報じている。〉
薬は体のトラブルを解決してくれるが、人間社会のもめ事には効果がない。それを生業(なりわい)とするのは、弁護士だ。しかし、一口に弁護士といっても内実はさまざまである。なかには“そんな仕事がしたくて司法試験を受けたのか”と問いたくなる人たちもいる。例えば、あの「過払い金ビジネス」である。
さる法曹関係者が明かす。
「一時期、法曹界全体に“過払い金バブル”のようなものが起きました。過払い金の案件で大儲けをして“過払い御殿を建てた”という弁護士の話を聞いたことがあります」
CMですっかり刷り込まれているかもしれないが、念のため説明しておくと、過払い金とは債務者が払い過ぎた利息のこと。弁護士は、債務者の代理人としてその返還請求をするわけだ。
「この作業はとっても簡単。“何月何日にいくら借りた”“いくら利息を払った”といったデータを入力すれば、過払い金の額を自動的に計算してくれるフォーマットがあるのです。こうした作業自体は事務員に任せ、弁護士は最後に確認して必要な文書を作る、という流れになっているところもあると思います」(同)
この手の案件を大々的に引き受ける法律事務所は“客集め”が巧みだ。
「“相談料ゼロ”“着手金ゼロ”を掲げているところがありますが、そうすると相談はしやすくなる。その代わり成功報酬は高めに設定されています。ただ、過払い金に関しては現在時効を迎えている件が多く、規模は縮小している。その代替としてB型肝炎給付金請求も“売り”にしているケースが多いです」(同)
そんな彼らの業界内の評判はというと、
「プライドがないんだなと見られていますし、“ああ、あの事務所の弁護士か”と軽視される傾向はあります。ほかの事務所に就職できなかったのかな、と。もちろん、そうした事務所でも一生懸命仕事をしている方はいますけどね」(同)
「キャリア官僚のほぼ全員が天下り」
さて、甘い蜜の“真打”といえば「天下り」だろう。いくら庶民から批判されようとも、十年一日のごとくその“悪習”が改まる気配は一向にない。
「財務省や経済産業省、国交省といった有力な省庁であれば、キャリア官僚のほぼ全員が天下りしています」
そう話すのは、通産省(現・経産省)の元官僚で政治経済評論家の古賀茂明氏である。
「昔のように省庁の秘書課や人事課、官房長、事務次官が直接指示を出し、組織的に天下り先をあっせんすることは禁止されています。そういう意味では外から実態が見えにくくなっています」(同)
では、いかなる手練手管を弄(ろう)しているのか。
「例えば元官僚が70歳くらいで天下り先をリタイアする際に、古巣に声をかけて後任を迎え入れる形が取られています。天下り先としては“有能な人を誘ったら、それがたまたま官僚だった”と、個人的につながりがあった体裁を取れば禁止規定に触れないのです」(同)
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