動画を「倍速」で見る“タイパ”習慣、脳疲弊で「うつ」のリスク 精神科医が指摘
何かと“コスパ”と叫ばれてやかましい世の中だと思っていたら、今度は“タイパ(タイムパフォーマンス)”の重要性がそこかしこで説かれるようになった……。さる民間企業の調査では、今や映像視聴者の2人に1人がタイパのために倍速で動画を見ているという。
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駄作映画を名作にする方法は今のところ発明されていないが、名作を駄作にするのは実に簡単である。倍速ボタンを押すだけでいい。
「スタンド・バイ・ミー」の少年たちがトボトボと線路を歩く姿は競歩大会のようで旅情がなくなるし、「ゴッドファーザー」のマーロン・ブランドのせりふからは威厳が消えて、単なる早口のしゃがれ声になる。
「初見の映画やドラマを倍速で見るのは絶対にダメです。そんなことをするぐらいなら、その作品を見ない方がいい」
こう物申すのは、映像プロデューサーのデーブ・スペクター氏。日頃はお得意のダジャレを織り交ぜつつ軽妙に世相を斬るデーブ氏だが、倍速視聴に対してはギャグなしで率直に怒りをあらわにする。
「ため」まで倍速にしたら台無し
「例えば『忠臣蔵』は、赤穂浪士の47人が企みを悟られないよう耐え忍び、ためにためて、ようやく仇討ちを果たすから意味がある。それなのに倍速にしたら『ため』が分からず、さっさと復讐すればよかったじゃないかとなってしまう。物語の意味が全くなくなってしまいますよ。映画館でお金を払って倍速で上映されたら嫌でしょう。スマホなどで倍速視聴をする人は、それと同じことを自分でやっちゃってるんです」(デーブ氏)
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