アジア大会で話題沸騰の「ぷよぷよ」が“eスポーツ種目”に採用された必然…開発元のOBが明かす「95年開催の“ぷよマスターズ大会”には1万人が集まりましたからね」
広島に天才クリエイターが集まった理由
――コンパイルといえば忘れてはいけないのは、世界的なゲームクリエイターになるなど活躍している元社員がたくさんいることです。
ゆんま:97年新卒入社の自分の同期でも、ノベルゲーム「月姫」「Fate/stay night」を制作した武内崇さんや、漫画家の佐藤両々さんがいます。
先輩方の中にも、ライトノベル『Re:ゼロから始める異世界生活』のイラストレーターの大塚真一郎さん、『人類は衰退しました』などのライトノベルの挿絵や様々なゲームキャラクターデザインで活躍されている戸部淑さんなど、数え切れないくらいいますね。
――名前を聞くだけでも凄まじいですね。現在の日本のコンテンツ産業を担っている天才的なクリエイターばかりだと思いますが、広島という地方都市の会社に、優秀な人材が集まった要因は何だと思いますか。
ゆんま:社員は、仕事の内容に関して強い拘りを持っている人ばかりでした。良いゲームを創ろうという思いが本物だったからこそ、退社後に他方面で活躍する方が多いのだと感じます。そして、そういった熱量の高いクリエイターを受け入れる環境が、当時のコンパイルには存在していたのでしょうね。
――今回、お話をうかがって、ゆんまさんのコンパイル愛の強さに心を打たれてしまいました。
ゆんま:ありがとうございます。何しろ、コンパイルの新入社員が着用を義務付けられる「丁稚ジャージ」を未だに持っていますからね。墓場までこれは持って行こうと思っているのですが、この「丁稚」と大きく書かれたジャージは社内規則で、自宅から着て通わないといけないのです。
凄く目立つので、途中、ヤンキーに絡まれる社員もいたようですが、後年広島の外部の方から話を聞くと、慣れ親しんでいた方が多かったようで大変恐縮しました。
今だとパワハラになるかもしれないけれど、新入社員全員がそんなこと百も承知で入社しているんですよ。それだけ、独特な社風に惹かれた人が多かったのだと思うんです。コンパイルはそんな変わった人たちの集まりでしたし、私は今も面白いことをするのが好きなんです。コンパイルが作ってくれた縁を、これからも繋いでいこうと思っています。
第1回【アジア大会“11歳の金メダル”で「ぷよぷよ」人気再燃…開発元の“広島の伝説的ゲーム会社”元社員は「一瞬の判断で流れが変わるので、将棋や囲碁と比較されます」】では、アジア競技大会で注目が集まるゲーム「ぷよぷよ」を開発した「コンパイル」の元社員・「ゆんま」さんに、ぷよぷよへの思い、また、倒産したコンパイルについても詳しく話を伺っています。





