「すっかり『中国人の遊び場』になってしまった…」“韓国のハワイ”で何が起きているのか 相次ぐ遺体発見で高まる島民の不安
今夏、韓国・済州(チェジュ)島では行方不明者の遺体が連続して発見され、さらに失踪届を警察官が不適切に扱っていた問題も明らかになった。いずれも事件性が確認されたわけではないが、島内では「外国人犯罪ではないか」といった噂も広がったという。背景にあるのは、中国人を中心とする外国人観光客が急増し、島の街の風景そのものが変わりつつある現状だ。“韓国のハワイ”で、いま何が起きているのか。現地ジャーナリストのノ・ミンハ氏がレポートする。
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【写真】「ここは本当に韓国?」 中国語が飛び交う済州島の現在の姿
行方不明者の遺体発見が相次ぎ、失踪届を警察官が虚偽処理していた問題に揺れる済州島を、9月中旬に訪ねた。済州国際空港に降り立ち、市内へ向かう。しかし今回、目にした済州島の光景は少し違った。
平日にもかかわらず多くの観光客で街はにぎわっている。だがその顔ぶれが以前とは明らかに違っていた。外国人が多いのだ。
数年前から、済州市の中心部や繁華街で、中国語やベトナム語、インドネシア語などを耳にすることはあった。だが今や、飲食店のメニューはもちろん、レンタカー店やさまざまな店舗の案内にも、韓国語と並んで中国語や東南アジアの言語が併記されている。特に中国人観光客をターゲットにした商品やサービスも多く、中国語が目立つ。
済州島が国際的な観光地になっていると言えば聞こえはいいが、こうした光景に眉をひそめる韓国人もいる。彼らの口からは「済州はすっかり『中国人の遊び場』になってしまった」と、冷ややかな声も聞こえてくる。
済州島で発覚した失踪・死亡事件は、そんな韓国人感情を逆なでする結果になった。警察の不祥事もさることながら、外国人増加と「治安」を結びつける議論も起き、問題は広がりを見せていた。
増える外国人、減る韓国人
済州道・済州道観光協会が公開している入島観光客の統計によると、今年8月の済州への観光客数は、前年同期に比べ0.1%減少とほぼ横ばい。にもかかわらず、外国人観光客は26万8970人と前年同月比10.9%増となり、全体の20.1%を占めた。一方で、韓国人観光客は減少している。8月に済州を訪れた韓国人観光客は107万2403人で、前年同月に比べ2.5%減少した。5月から7月にかけても減少傾向が続いていて、9月に入ってからも前年同期を下まわる流れがみられていた。
韓国銀行済州本部のデータも同じ傾向を示している。7月に済州島を訪れた観光客は、前年同月に比べ8万4000人減少した。このうち韓国人観光客は9万人減り、外国人観光客が6000人増えたと算出している。韓国人観光客が減った理由について、航空運賃や国内線の供給減少などが主な要因と分析しているが……。
いずれにせよ、韓国人観光客が減る一方で、外国人観光客が増えていることになる。そして、その大きな割合を占めているのが中国人なのだ。
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