「17歳の時に関係を強要された」と告白された過去も 森本レオさんが逝去 「晩年は月20万円の送金で生活」
物故者を取り上げてその生涯を振り返るコラム「墓碑銘」は、開始から半世紀となる週刊新潮の超長期連載。今回取り上げるのは、9月4日に83歳で逝去した、俳優・ナレーターの森本レオさん。
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【写真を見る】「晩年は20万円の送金で生活していた」という森本さん
何事にもとらわれずゆったり生きたい。森本レオさんは若い時分からそう語り、実際に気ままな生涯を全うした稀有(けう)な俳優である。
ほのぼのとした優しい表情だけでなく、声も穏やかで癒やされると評判。ナレーターとしても活躍し、仕事が途切れることはなかった。
身なりに頓着せず、齢(よわい)を重ねても貧乏学生のような風体でなじみの喫茶店やスーパーに出入りした。
芸能レポーターの石川敏男さんは言う。
「マイペースの変わり者ですが、身勝手ではなく周囲を不愉快にしない。演技も声も素のままのようでいて、共演者や視聴者の立場をまず考える。あの声ゆえ妙に説得力がある」
自分の声は「寝ぼけたようだ」と評していた森本さん
1943年、名古屋生まれ。本名は森本治行。日大芸術学部では脚本家を志していた。NHK名古屋局制作の「高校生時代」で俳優デビュー。68年からラジオの深夜番組「ミッドナイト東海」のDJで人気者に。
71年、7歳年下の女優、森和代さんと結婚して1男1女を授かるが、俳優活動のため単身上京する。以後、約55年も一人暮らしを続けた。独特な雰囲気をたたえ、登場すると場面が一味変わる。そのため映画、テレビの脇役として重宝され、80年代中頃からはナレーターとしても注目を集めた。
元芸能レポーターの藤田恵子さんは思い返す。
「単なる説明役でも、話を大げさにあおる語り口でもない。ふんわりして温かく安心できる声が新鮮でした」
自分の声は寝ぼけたようだと評し、音の圧力を考え、アクセントをわざと変えてみたりしたともいう。無駄に文学的だと時にはからかわれたが、ものまねされるほど予期せぬ評判を呼んだ。
90年代にフジテレビのドラマ「ロングバケーション」で主演の木村拓哉の良き理解者である大学教授を、「ショムニ」では気弱な課長を演じて人気を博す。相手が心地よく役に入れるよう、いかにセリフを伝えるかに腐心していた。
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