「優しいパパ」が不倫に走るまで 妻とはデキ婚、結婚をためらったが…築いた3人の子との幸せな日常

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「めんどうだから謝っちまえ」

 芳信さんの言い方から愛情がこぼれ出るようだった。子どもたちそれぞれに愛情をたっぷり注いできたのだろう。次女が少し神経質だから心配だとか、長女はスポーツ万能でとか、ひとしきり子どもたちの話が続いた。穏やかな口調で、笑みを浮かべながら話す芳信さんは、どこから見ても「優しいパパ」である。自分自身もそこに違和感はないという。

「パパになったというより、子どもたちにパパでいさせてもらっているという感じですね。別に尊敬もされてないと思うけど、子どもたちは僕を仲間のように思っている。僕の立ち位置はそれでいい。美結のほうがしっかりしていて現実的な対応はうまいから、困ったときは母親に、くだらないことを話したいときは父親にと思っているんじゃないでしょうか」

 成績がよくないとか、友だちとケンカしたとか、そんなとき子どもたちは芳信さんに助言を求める。彼が決して「深刻にならない」のがわかっているからだろう。実際、成績なんてどうでもいいと芳信さんは思っているし、成績を上げたいなら勉強するしかないとことをシンプルにして子どもたちに伝えている。友だちとケンカしたら、謝ればいい。

「私は悪くないと長女が怒っていたことがあったんです。それでもめんどうだから謝っちまえと僕は言いました。謝ったほうが勝ちになることもあるんだよと。それでマウントとられるようになったらどうするのよと長女に言われ、『そのときは様子を見ながら、こっそり離れればいい』と言いました。面と向かってケンカなんかする必要はない。美結なら、絶対、論理的に言い負かせというでしょうけど、僕はあまりそういうのは好まないので」

 結局、子どもたちも父と母の性格をわかった上で「使い分け」ているのだろう。子どもも賢くなりますよと芳信さんは笑った。

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 子どもたちの「仲間」のようなパパでいることに満足していた芳信さん。だが、記事後編では、ある女性との再会が、彼の家庭での時間を変えていく過程を紹介している。

亀山早苗(かめやま・さなえ)
フリーライター。男女関係、特に不倫について20年以上取材を続け、『不倫の恋で苦しむ男たち』『夫の不倫で苦しむ妻たち』『人はなぜ不倫をするのか』『復讐手帖─愛が狂気に変わるとき─』など著書多数。

デイリー新潮編集部

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