会社に勤める「大人のADHD患者」を悩ませる“6文字”の最も苦手な作業とは? 大変なのは新入社員時代だけではない…年次を重ねて直面する“3つのハードル”

国内 社会

  • ブックマーク

最後は夫婦仲

 その一方で、経験豊富な医師がADHDだと正確に診断した場合なら、投薬や生活指導によって症状が改善する可能性が高い。

 岩波教授は「たとえ発達障害の特性を持っていることは事実であっても、職場などで周囲と軋轢が生じていなければ、それは単に個性と解釈すべきです」と言う。

「一方、来院の理由が『上司や家族の助言』というケースは少なくありません。つまり周囲の人が不適応を指摘した場合、素直に精神科医の診察を受けるべきでしょう。ちなみに会社では適応していても、家庭では不適応というケースもあります。これはADHDの男性に多くみられますが、その妻は『あなたは私の話に全く耳を傾けない。家では自分の世界に引きこもっており、発達障害の可能性が高い』と主張して夫に病院へ行くよう“命令”するのです。こういう場合、夫はADHDかそれに近い状態のことがかなりみられます。職場で全力を尽くしているので家庭はテンションが下がり、妻の話を聞く余裕が持てなくなります。私からは、『とにかく奥さまに逆らってはダメです。奥さまの言うことは真剣に聞いてください』と助言しますが、妻は数十年の恨みつらみが積み重なっているため、なかなか簡単に夫婦仲は改善しないようです」(同・岩波教授)

 昔も今も、多くの人がADHDの特性を持っていた。ところが昭和の時代は今ほど問題にならなかった。これには理由があるという。

 前編【国立理系の大学院を経てIT大企業に入社も「集中力に欠け、ミスが多い」と酷評…急増する「大人の発達障害」が浮き彫りにした“令和の職場”の生きづらさ】では、昭和の職場と令和の職場における決定的な違いなどについて詳細に報じている──。

デイリー新潮編集部

前へ 1 2 3 次へ

[3/3ページ]

メールアドレス

利用規約を必ず確認の上、登録ボタンを押してください。