「大谷翔平」に起こっていることをデータで解析 ピークは過ぎてしまったのか…「低下」を示す三つの指標
長引くスランプから抜け出せず、3年ぶりに負傷者リスト入りした大谷翔平(32)。今季のデータをつぶさに見ると、あらゆる数値が下落しているという。彼の体にいったい何が起きているのか。
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ドジャースタジアムで開催された9月7日のレッズ戦後、大谷は現在の体調を聞かれ、さえない表情でこう答えた。
「シーズンを通して100(%)の100は、なかなかない。主に(左)膝と(右)腕だが、プレーできる範囲内なのかなとは思う」
2カ月ほどマウンドから遠ざかり、その後はバッターに専念していたものの、いまや打撃も振るわなくなってしまった。3打数0安打に終わったこの日の試合から2日後、コンディション不良を理由に、15日間の負傷者リスト入りが決まったのだ。
『データ・ボール アナリストは野球をどう変えたのか』(新潮新書)の著者でスポーツライターの広尾晃氏によれば、
「二刀流の限界を感じるだけでなく、打者としてもピークを過ぎつつあるのではないか、と懸念される数字が出ています」
最高打球速度が落ちている
近年、メジャーでは打撃能力を表すデータが、さまざまな切り口から数値化されているが、
「大谷選手は今季、最高打球速度が落ちているのです。全打球のうち最も速かったボールのスピードが2021年以降、初めて時速190キロ台を割り、約184キロと大きく下がっている。つまり、打撃に必要とされる基礎的なパワーが落ちてしまった、と捉えることができます」(広尾氏)
ほかのデータに表れた「低下」
なお、最高打球速度についてメジャー全体での順位という点から見ても、21年から毎年上位3~4位をキープしていたが、今季は26位に急落している。
他にも、打球が「バレル」と判定される割合が落ち込んでいるという。
「バレルとは、長打になりやすい理想的な打球の速度と角度の組み合わせを示す指標です。これに当てはまる割合も同じく21年以降、初めて10%を下回り9.6%となっています。ホームランにつながるような強い打球を放つ力が、衰え出したのかもしれません」(広尾氏)
さらにはMLBアナリストの友成那智氏が、別のデータに表れた「低下」に関してこう述べる。
「バッターボックスから一塁に到達する平均タイムが遅くなっています。20年にピークだった4.04秒が、今シーズンは4.23秒まで下がっている。走力にも陰りが見え始めたように思います。実際、大谷選手はここしばらくボールを打った後、一つ先の塁を狙って失敗するシーンが目立っていました」
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