「中道」炎上の背景に“投票先が自民党しかない”異常事態…専門家は「“与党の下請け”に志願する国家ビジョンのない野党ばかり」と厳しい指摘

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 前編【やっぱり空中分解の「中道」、議員1人残して“12億円受け取り”に怒りの声…共産党が「野党第1党」に躍り出る“野党崩壊”の末期症状】からの続き──。解党するはずの中道に衆議院議員が1人残り、政党交付金の残額11億7000万円を受け取ることに批判が集中している。しかも重要なのは中道一党の問題ではなく、少なからぬ有権者が「どこの野党もあまりにだらしなくて見ていられない」と慨嘆していることだろう。“野党崩壊”、“野党消滅”という事態がなぜ起きてしまったのだろうか。(前後編の後編)

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 政治アナリストの伊藤惇夫氏は「今回の特別国会では、まさに国の根幹に関わる2つの法案が議論されました。国旗損壊罪と皇室典範の改正です」と言う。

「この2法案は“国民世論を二分する”ものです。では野党がどう対処したか改めて見てみましょう。国旗損壊罪の場合、国民民主党と参政党は与党と法案を共同提案しました。皇室典範の改正では日本保守党が自民党より保守的な立場で論陣を張りました。結局、国民民主党、参政党、日本保守党、チームみらい、そして衆議院における中道や参議院の立憲民主党や公明党も、2法案の審議において何らかの形で賛意を示すなど、与党と徹底抗戦、全面対決という姿勢は示さなかったのです。“国民世論を二分する”法案であることを考えると、自民党に追随したと批判されても仕方ないでしょう」(同・伊藤氏)

 国民の間では2法に対する賛否は割れ、今でも激しい議論が続いている。とはいえ、高市政権がある種の“国家観”を国民に提示したのは事実だろう。

「これに野党の大半は、“我が党の国家観”で対抗するどころか、基本的には『こっちの法案は賛成、こっちは修正を求める』というテクニカルな対応に終始しました。是々非々と言えば聞こえはいいですが、厳しい言い方をすると『与党の下請けになろうと、相次いで立候補している』ようにしか見えません。多くの野党が党の根本方針となるような国家ビジョンを構築していないため、こんなことが起きてしまうのです」(同・伊藤氏)

「自民党しか投票先がない」

 伊藤氏は「国家ビジョンなき野党は、有権者の関心や支持を得ようと焦るあまり、ポピュリズム的な訴えが公約の中心になってしまいます」と言う。

「『手取りを増やす』とか『不法滞在の外国人は必ず国外退去にする』といった主張が響く有権者もいるでしょう。しかし、それだけでは老若男女、広範な有権者の支持は得られません。有権者の心を本当に動かすのは具体的な個別政策ではなく、根本的な“国のかたち”を示すビジョンなのです。私は今の自民党に対して批判的なスタンスですが、内容はともかくとして曲がりなりにも“国のかたち”を有権者に示しているのは自民党だけであることは認めます。保守派でもリベラル派でも、『これでは自民党しか投票先がない』と考えている有権者が相当な数に達する理由でしょう」(同・伊藤氏)

 伊藤氏は「いわゆる55年体制以後、日本政治史において自分たちの力で光を発することのできる“恒星”だった政党は自民党しかありません」と言う。

「1993年には『非自民・非共産』の細川連立政権が誕生しました。2009年には民主党が政権交代を成し遂げました。しかし、政権奪取を成し遂げて野党から与党になったとしても、共に自分たちの力で光を発していたとは言えません。あくまでも光を発していたのは野党に転落した自民党であり、その光を利用して『反自民の与党』も輝くことがあった、というだけなのです」

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