「中道」炎上の背景に“投票先が自民党しかない”異常事態…専門家は「“与党の下請け”に志願する国家ビジョンのない野党ばかり」と厳しい指摘

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「健全な野党は誕生しない」

 イギリスの歴史家・政治家であるジョン・アクトン(1834~1902)は『自由の歴史』などの著作でも知られ、今でも“ヨーロッパ最高級の知性”と称されている。

 有名な“権力は常に腐敗する”の格言は、彼が知人に宛てた手紙の中に書かれた一節が元になっている。

 原文は「権力は腐敗の傾向がある。絶対的権力は絶対的に腐敗する。偉人は殆ど常に悪人である」だ。野党が消滅してしまうと、与党が腐敗する可能性が高まるのは間違いない。

 伊藤氏は「民主主義国家には『一党独裁ではなく複数の政党』と『与党と野党の健全な対立』の2つが必要なのは言うまでもありません」と指摘する。

「これまで自民党以外の政党は恒星ではなく惑星だったわけですが、最近はどんどんスケールが小さくなっており、今の野党は衛星というレベルでしょう。与党との連立ばかり考えている野党は、太陽に吸い込まれて消滅する彗星や小惑星に似ているかもしれません。しかし現在の日本で政権奪取が狙える、まともな野党が誕生するかと言えば、私は非常に懐疑的です。理由の一つとして、先に触れた『多くの有権者が支持する国家ビジョン』を提示できるような野党は存在しないし、これからも誕生しないと考えているからです」

真の野党が誕生する可能性

 伊藤氏は、「新しく、もう1つの恒星が誕生し、合計で2つになる」ことには非常に悲観的だ。もし真の野党が結党されるとしたら、「恒星が2つに分裂する」ケースしかないという。

「もし現状の政治状況のままで、『自分たちの力で光を出せる野党』──つまり恒星としての野党が誕生する可能性があるとしたら、考えられる自民党の分裂が最も現実的でしょう。今の自民党が掲げる国家観や政治信条とは意見を異にする自民党議員が新党を結成するというシナリオです」(同・伊藤氏)

 逆を言えば、それだけ今の野党はひどい有り様ということだろう。前編【やっぱり空中分解の「中道」、議員1人残して“12億円受け取り”に怒りの声…共産党が「野党第1党」に躍り出る“野党崩壊”の末期症状】では、中道の解党手続きが多くの有権者から痛烈に批判された理由について詳しく伝えている──。

デイリー新潮編集部

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