妻に「話しかけないで!」…セリフ練習中に豹変した「クロ照英」 今だから明かす「父親失格」だった過去
「結婚した意味ない」
当時、仕事は順風満帆だったが、自身が役にのめり込むことに危うさも感じていた。
「俳優って、誰かの人生を演じるものですから、だんだん素の自分が分からなくなっていくんですね。僕にはそんな感覚があって、家に帰っても台本に向き合っていると、何だか顔では笑っていても全然違う性格が出てきてしまう。だから妻に向かって『うるさい!』と思ってしまうまで僕自身気づいてなかった。大好きで結婚して、新しい家族もくれた妻にそんなことを言ってしまったら、結婚した意味もないって気づきました」
「家族との時間を大切にしたい」という思いから、「水戸黄門」を卒業し、他の俳優業もセーブしようと決めた。
「まだ“イクメン”なんて言葉のない時代ですから、かなり変だと思われていたかも。でも『仕事がなくなってもいいか』くらいに割り切りました。子育ての様子はブログでもよく書いていて、玩具店やベビー用品店に行った思い出とかも投稿していたんです。そのおかげもあってか、NHKから子育てに関する番組のMCの依頼が来て。当時は個人事務所で、営業もほとんどしていなかったから、最高のプレゼントだと思って、即『やらせてください』と返事をしました」
2008年4月から、その「すくすく子育て」の司会に就任し、5年間務めた。肉体派俳優から、イクメンタレントへの転身のきっかけを作ってくれた番組だ。このシフトチェンジが意外な結果をもたらす。
「ちょうどその頃、イクメンブームが来て、週末は毎週講演やイベントの仕事で埋まるようになったんです。ボンボン仕事が入ってきて……収入の桁も、1桁どころじゃなく2桁変わりました(笑)」
バラエティータレントとして二度目のブレイクを果たしたのだ。実は今でも演技のオファーが来るというが、経験者だからこそ二の足を踏んでしまうとも。
「今でも面白そうなオファーはあります。何か月も海外ロケに行くような作品とか……。でも演技の第一線から離れて長いから、『上手く芝居をやり遂げる』という感覚が分からなくなっているのが率直な現状です。昔のイメージで呼んでくれるのはありがたいですが、僕が中途半端な状態で行っても皆に迷惑をかけてしまうので。家族にも作品にも、生半可なことはしたくないんですよね」
それでも、52歳になった今だからこそのプランもある。
「実は白髪がすごく増えて。今は染めているんですけど、本当はほぼ真っ白なんです。ヒゲも白くて(笑)。もっと白くなって“白髪解禁”したら、また本格的に役者をやってみようかなと思っています。バラエティーでの面白い照英を見ていた人が、僕の今のこの風貌のままでドラマの中の照英を見ても、違和感が先に来るかもしれない。バラエティーを離れて、また白髪の俳優一本でやってみた方が、インパクトがあるかなと思います」
***
第2回【妻と大ゲンカしてプッツン状態に…救ったのは小学生の息子「パパ謝ってよ!」 照英「子離れする自信がない」】では、自身の家族について詳しく語っている。























